お散歩は運動のため?排泄のため?いえいえ愛犬とのコミュニケーションの場!

愛犬のお散歩、何のためにしていますか。運動のため?排泄のため?いえいえ、それだけが目的ではありません。散歩は、犬との大切なコミュニケーションの場なんです。飼い主さん、そのことを認識していますか?

 

散歩でコミュニケーションをとると、問題行動の予防に

無言で黙々と散歩をしている飼い主さんがいますが、私から見れば不自然。「お互いにもっとお話ししてね」と伝えています。とく男性は「ひとり言みたいで…」と最初は抵抗感があるようですが、慣れれば平気です。

犬の名前を呼びながら「いい子だね~」と言ってあげると、犬もご機嫌になって、飼い主さんを見ながら歩くようになります。声をかけてあげることで、飼い主さんを意識するようになるんです。逆に無言だと、犬は自分の世界に入ってしまい、拾い食いをしたり、行きたい方向へ突っ走ったり、好き放題するようになります。

散歩でコミュニケーションをとる習慣をつけると、問題行動の予防もできます。人とすれ違ったときに大人しくしていられたら、「いい子ね」と褒め続けると、犬は人とすれ違うときに飼い主さんの顔を見るようになります。そんなふうにアイコンタクトができると、マナーの悪い犬に吠えられても、飼い主さんに意識を向けさせることで、ケンカを避けられるし、吠えられて愛犬が嫌な思いをすることもなくなります。
また、声をかけて注意を引くことができれば、拾い食いなどの問題行動も直していけます。

 

必要な散歩量は、犬のサイズと比例するわけではない

よく「散歩の量はどれぐらい必要ですか?」と質問されるのですが、散歩量は犬のサイズと比例するわけではありません。小さくてもジャックラッセルテリアなら量が必要ですし、逆にゆったりと動くことを好むセントバーナードのような犬種はゆっくり散歩を楽しめれば十分。

その犬種がどんな用途で作られたかによるのです。トイプードル、ジャックラッセルテリア、ダックスフンドなどは、いずれも猟をするために作られた犬なので、動くのが大好き。散歩も30分以上必要です。対してシーズーやチワワは愛玩犬ですので、お散歩は30分以下でOK。ただし、どんな犬種でも、散歩をしなくていい犬はいません。

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「質」の良い散歩と悪い散歩とは

散歩は量より「質」が大事です。ジャックラッセルテリアのような活動量の多い犬種に、量を求めると飼い主さんは疲れ果ててしまいます。なので、質を高めて犬の満足度をアップする方法を考えましょう。質の良い散歩とは、いろんな動きを取り入れたり、犬に頭を使わせることを組み合わせたものです。例えば、声をかけたり、歩く速度を変えたり、公園で「持って来い」遊びをさせたり。なかでも最も犬の満足感が高いのが、仲良しの犬どうしで遊ばせることです。10分遊ぶだけでも充実感がまるで違います。遊んだ後はすごくうれしそうな顔をしますし、いい疲れ方をしているので、よく寝ます。
お散歩仲間がいれば最適ですが、一週間のうち何回かお友達犬と出会えたときに遊んでもらうという感じでもいいと思います。

逆に質の悪い散歩は、無言でリードを伸ばして、スマホを見ながらの散歩。犬が勝手な行動をとっていても、飼い主さんは無関心というパターンです。
その子に合った質の良い散歩をしてあげるだけでも、問題行動は減っていくので、散歩の質は犬にとってとても大切です。また、散歩の質と量は年齢とともに変わっていくことも、認識しておいてくださいね。

 

散歩についての疑問のアレコレ

散歩の量は、気候や気温、犬の体調などによって調整が必要です。炎天下でアスファルトの輻射熱を浴びながら歩くのはつらいですし、チワワなどは、雨の日に散歩に行くとお腹を壊す子が多いので、そういう子は行くべきではありません。
散歩に行く時間に決まりはなく、犬にとって暑すぎたり寒すぎたりしなければ、飼い主さんの都合のいい時間で構いません。よく同じ時間に散歩に行くと、犬が要求吠えをするようになると言われますが、要求吠えが起こるのは、犬が吠えれば飼い主さんが対応するという環境をつくってしまっているから。それがなければ、同じ時間に散歩してもまったく問題ありません。
運動は好きなのに、散歩が嫌いという犬もいます。たぶん散歩で楽しい経験をしたことがないから、行きたくないのでしょう。そんな子には、散歩中に「持って来い」遊びなど、その子の好きな遊びを取り入れると、散歩の印象も変わります。

散歩のときには、必ずおもちゃとフードを持っていき、犬にとって楽しい時間をつくってあげましょう。

 

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◆ 今日の愛犬コーディー ◆

春は桜が綺麗な季節ですね。綺麗に咲いている時期はほんのわずかですが、今年もお花見を楽しみました♪

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牧口香絵

獣医師、ペットの行動コンサルテーション Heart Healing for Pets 代表、AVSAB(アメリカ獣医行動学会)会員 1998年に麻布大学獣医学部を卒業し動物病院で一般診療を行った後、動物行動学、行動治療を学ぶために渡米。ニューヨーク州にあるコーネル大学獣医学部の行動治療専門のクリニックに2年間所属し帰国。現在はワンちゃん、ネコちゃんの問題行動の治療を専門とし臨床に携わる傍ら、セミナー・講演活動など幅広く活躍。2013年からは、アニマル・クリスタルヒーリングのファシリテーターの養成…

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