お散歩には絶好の季節になってきましたね。ところが、犬ならみんなお散歩好きとは限らず、意外と苦手なコも多いようです。外でいろんな刺激に触れる喜びにぜひ目覚めてほしいもの。
今回は、愛犬をお散歩好きにする方法について取り上げます。
「2カ月齢」が明暗を分ける時期?
小型室内犬の場合、ペットショップなどで「散歩は不要」と言われて信じ込んでいる飼い主さんがよくいます。しかし、どんな動物も自然界から離れて心身の健康は保てません。体の大小に関わらず、すべての犬にとって散歩は必要なんです。
それも、土や草を踏ませてあげたい。とくに大型犬は、アスファルトばかり歩かせていると足や関節を痛めます。土日だけでも、広い公園や草の上で遊ばせてあげられるといいですね。
散歩は、小さい頃から慣らしたほうがいいのですが、散歩初日にいきなり首輪とリードをつけて、外を連れ回すようなことは避けてください。これから使う物や出会う刺激などは、事前に練習しておきたいものです。
環境の整ったパピークラスでは、子犬を生後2カ月ぐらいから受け入れてくれるので、その頃から他の犬や人とのふれあいを始めるのが理想的です。社会化期のコアタイムは3週齢~12(または16)週齢ですが、犬は8週齢(2カ月)から、新しい刺激が自分にとって安全かどうかの尺度を決めるようになります。その頃から少しずつ新しいものに対する柔軟性がなくなっていくので、そうなる前に始めるのがベスト。
ところが、パピークラスに来る犬は4カ月齢ぐらいが多く、すでに様々な問題行動が出てしまっていることも多いのです。
お散歩デビューを成功させるには
1.事前に刺激に慣らす
お散歩デビュー前の練習としては、キャリーケースやスリングに入れて、家のまわりを散策してみましょう。外に出れば、飼い主さんに抱っこされていても、人や車の行き交う音やクラクションなど、様々な騒音が耳に入ってくるので、そうした刺激に慣らすことができます。
また、犬好きな人が寄ってきたら、その人にドッグフードを渡して、犬に与えてもらいましょう。そのとき、いいコねとほめてあげると、犬は人に対していい印象を持つようになります。
2.自宅で首輪やリードに慣らす
つけたことのない首輪を急につけられ、リードで引っ張られて、行ったことのない土地を歩かされる。これでは散歩の第一印象は悪くなるばかり。首輪やリードに慣らしておくことも大事です。
まずブカブカの首輪をつけた状態で、ご飯をあげたり遊んであげたりして、犬の気を散らし、首輪の違和感を感じないようにします。もし嫌がって固まってしまったら、飼い主さんが対面で、フードを持って後退していき、犬がついてきたら褒めてあげてください。
慣れてきたら、首輪をジャストサイズにして、リードをつけ、家の中でフードを使って歩く練習をしましょう。
3.第一印象を良くする
いよいよお散歩デビューです。散歩好きにするには、最初は、公園などに連れて行き、長いリードで自由にさせて、クンクンしたり探索したり犬らしい動きをたくさんさせてあげること。
そして、外が安全で楽しいと犬が理解した時点で、普通のアスファルトの道をアイコンタクトをしたり、スワレをさせたりしながら、歩かせます。その頃には散歩大好きなコになっているはずです。