5.「神門(しんもん)」のツボ刺激
脳の老化を防ぎ、認知症予防などに効果があります。肉球の下につながる筋の親指側にあるツボを、ピンポイントで綿棒などを使って圧します。
力加減は、小型犬にはキッチンスケールで100~200gほど、大型犬には500~1000gほど。不安や緊張をやわらげるツボでもあります。
6.「廉泉(れんせん)」のツボ刺激
顎の骨の先端の内側のくぼみにあるツボで、呼吸器に作用します。
歳をとると、風邪や気管虚脱による呼吸器の不調や、心臓病による咳が出やすくなります。それらの症状の予防や改善に効果があります。
このツボは圧すと苦しいので、皮膚を引っ張って刺激します。
7.「後海(こうかい)」のツボ刺激
免疫力を強化するツボです。尻尾の付け根のくぼみを、尻尾を下げながら背骨に向かって斜め上45度位の角度をつけながら綿棒などで圧してください。
現在の犬の死亡率のトップである「がん」の発症や進行には、免疫力が関係しています。このツボを刺激して、免疫力の低下が招く様々な病気を予防しましょう。
8.歯ブラシでゴシゴシマッサージ
歯ブラシによる皮膚への刺激は、犬や猫が舌でグルーミングをする感覚に似ています。犬が気持ち良いと感じる耳の付け根、犬の性感帯である腰骨周辺などは、特に歯ブラシでの刺激が向いているポイント。
スキンシップの一環として歯ブラシを使ったマッサージをしてあげてください。
血行が良くなり、愛犬が喜ぶことで良好な健康状態へと導けます。
以上、ご紹介した東洋医学的なツボ刺激法とマッサージ法ですが、11歳と7歳の愛犬たちに私も行ってみました。特に、督脈の経絡刺激は気持ち良さそうにしていました。
相澤先生によると、1日3分でもいいので、できるだけ毎日続けるのが良いとのこと。スキンシップによって、体表の異常を早期発見でき、病気の早期治療にもつなげられるというメリットもありますね。