シニア犬を健康で長生きさせる簡単ツボ刺激&マッサージ法

  • シェア 284
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
%e7%8a%ac%e3%83%84%e3%83%9c%e3%82%a2%e3%82%a4%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%83%e3%83%81_%e4%bf%ae%e6%ad%a32

日本の家庭犬の平均寿命は、およそ14歳。個体差はありますが、7~8歳位からシニアドッグの域に入るといわれています。シニア期以降は代謝が落ちたり、筋肉や身体機能が衰えてきたりすることで、身体のトラブルも出やすくなります。そんなシニアドッグの健康維持には、飼い主さんでも気軽にできるツボ刺激がおすすめ!

今回は、かまくらげんき動物病院(神奈川県鎌倉市)の副院長である相澤まな先生に教えていただいた、シニアドッグに最適なツボ刺激法をご紹介します。

石野先生と相澤先生<教えてくださった先生>
院長 石野孝先生(写真右)獣医師。1991年に中国にて中国伝統獣医学を学び、かまくら げんき動物病院を開業。最新の西洋医学と伝統的な東洋医学を融合させた、動物にやさしい治療を実践。(社)日本ペットマッサージ協会理事長、中国聊城大学教授などを務める。
副院長 相澤まな先生(写真左)
獣医師。獣医大学卒業後、勤務医を経て2008年9月よりかまくら げんき動物病院へ。(社)日本ペットマッサージ協会理事や中国南京農業大学人文学院教授などを務める。
 
かまくら げんき動物病院ホームページ

 

健康促進は毎日のスキンシップで

東洋医学は、病気になる前の「未病」のうちに養生することを目的としています。ツボ刺激とは、身体機能を健やかに保つための「気」の流れを良くするために、東洋医学で重視されるもの。

身体中を循環していている「気」の通り道を「経絡」と呼び、その上に配置されているのが「ツボ」です。飼い主さんは愛犬とのスキンシップの一環として、ツボを圧したり、撫でたり、マッサージしてあげると良いでしょう。

犬ツボ_1注意:ツボ刺激やマッサージは決して無理強いしないことが重要です。愛犬が気持ち良さそうにしていれば問題ありませんが、嫌がったらやめて、少しずつ慣らしましょう。

まずは準備から

ツボ刺激の前にまず、「始めるよ」の合図を愛犬に送ってあげましょう。飼い主さんの手のひらでやさしく、愛犬の頭から背中にかけてスーッとさすります。

犬ツボ_2

背中には免疫力をアップする経絡が多数あるので、撫でるだけでも健康促進につながります!

 

1.「腎兪(じんゆ)」のツボ刺激

東洋医学で、生命エネルギーを貯蔵する「腎」を強化するツボ。ここを刺激することで、長生きにつながります。
犬ツボ_3

最も後肢寄りの肋骨上部の、背骨の両脇にあるツボを、10~20回ほど左右から揉むように指圧しましょう。

犬ツボ_4

犬ツボ_5

 

2.「湧泉(ゆうせん)」のツボ刺激

元気が湧いてくるツボで、「腎」をサポートする経絡上にあります。

犬ツボ_6

最も大きな肉球の付け根を、足先に向かって親指で押し上げるようにして刺激をしてください。
犬ツボ_7

 

3.背中の「督脈(とくみゃく)」の経絡刺激

身体の主要な経絡である「督脈」を引っ張ることで、多数のツボを刺激できます。人間と違ってよく伸びる犬の皮膚を、両手で引っ張ります。

犬ツボ_8

愛犬が嫌がらないようであれば、さらにそのまま左右にツイストしましょう。
身体のバランスを整えることができます。

犬ツボ_9

 

4.首の「督脈(とくみゃく)」の経絡刺激

老化により筋肉が衰えたことで生じる肩凝りや首凝りを解消するには、首の督脈のマッサージが最適です。背中と同じように、首の皮膚を引っ張りながらマッサージしてあげましょう。

犬ツボ_10修正

 

5.「神門(しんもん)」のツボ刺激

脳の老化を防ぎ、認知症予防などに効果があります。肉球の下につながる筋の親指側にあるツボを、ピンポイントで綿棒などを使って圧します。

力加減は、小型犬にはキッチンスケールで100~200gほど、大型犬には500~1000gほど。不安緊張をやわらげるツボでもあります。

犬ツボ_11.2

 

6.「廉泉(れんせん)」のツボ刺激

顎の骨の先端の内側のくぼみにあるツボで、呼吸器に作用します。

犬ツボ_12

歳をとると、風邪や気管虚脱による呼吸器の不調や、心臓病による咳が出やすくなります。それらの症状の予防や改善に効果があります。

このツボは圧すと苦しいので、皮膚を引っ張って刺激します。

犬ツボ_13

 

7.「後海(こうかい)」のツボ刺激

免疫力を強化するツボです。尻尾の付け根のくぼみを、尻尾を下げながら背骨に向かって斜め上45度位の角度をつけながら綿棒などで圧してください。

犬ツボ_14

犬ツボ_15

現在の犬の死亡率のトップである「がん」の発症や進行には、免疫力が関係しています。このツボを刺激して、免疫力の低下が招く様々な病気を予防しましょう。

 

8.歯ブラシでゴシゴシマッサージ

歯ブラシによる皮膚への刺激は、犬や猫が舌でグルーミングをする感覚に似ています。犬が気持ち良いと感じる耳の付け根、犬の性感帯である腰骨周辺などは、特に歯ブラシでの刺激が向いているポイント。

犬ツボ_16

犬ツボ_17

スキンシップの一環として歯ブラシを使ったマッサージをしてあげてください。
血行が良くなり、愛犬が喜ぶことで良好な健康状態へと導けます。

以上、ご紹介した東洋医学的なツボ刺激法とマッサージ法ですが、11歳と7歳の愛犬たちに私も行ってみました。特に、督脈の経絡刺激は気持ち良さそうにしていました。

相澤先生によると、1日3分でもいいので、できるだけ毎日続けるのが良いとのこと。スキンシップによって、体表の異常を早期発見でき、病気の早期治療にもつなげられるというメリットもありますね。

 

KyoneUsui
Writer&editor
臼井 京音(うすいきょうね)

ドッグライター・写真家として、15年以上にわたり日本各地や世界の犬事情を取材。毎日新聞の連載コラム(2009年終了)や、AllAbout「犬の健康」(2009年終了)、現在は『AERA』、『愛犬の友』、『BUHI』など、様々な媒体で執筆活動を行う。オーストラリアで犬の問題行動カウンセリングを学んだのち、2007年には、東京都中央区に「犬の幼稚園 Urban Paws」をオープン。犬の幸せを願うドッグトレーナーに支えられ、園長・家庭犬のしつけインストラクターとしても、飼い主さんに役立つ情報の発信に努めている。
自宅暗室で焼いたモノクロ写真は、ペットショップP2、ドッグリゾートWoof、ドッグサロンDogoldなどのインテリアにも使用。
東京都動物愛護推進員、東京都中央区の動物との共生推進員。

主な著書:『うみいぬ』『室内犬の気持ちがわかる本―上手な育て方としつけ方をアドバイス! 』
編集著書:
『最新版 愛犬の繁殖と育児百科』 『最新版 愛犬の病気百科』 『愛犬をケガや病気から守る本』

愛犬をケガや病気から守る本: 犬にも人にも優しい飼い方のメソッド

 

臼井京音氏のバックナンバーを読む

%e7%8a%ac%e3%83%84%e3%83%9c%e3%82%a2%e3%82%a4%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%83%e3%83%81_%e4%bf%ae%e6%ad%a32

この記事が気に入ったら
フォローしてね!