【前編】 【後編】
今までの活動のきっかけとなった、犬たちとの出会いなどについて、熱く語る高橋一聡さん
犬をキッカケに「ヒト」「モノ」「コト」が繋がるワークショップ型ショップ 「Dog Life Design」を運営するISSOさんこと高橋一聡さんが、2013年7月に、「未来のペットショップ」というコンセプトを掲げ、ペットの里親会などを行なう「一般社団法人Do One Good」をスタートしました。
ISSOさんの犬との暮らしや、未来のペットショップなどについてお話を伺ってきました。
高橋 一聡 Isso Takahashi
1971年、東京都生まれ。 明治大学 政治経済学部卒業/ラグビー部(大学日本一を3度経験)後、1994年 株式会社伊勢丹に入社。伊勢丹、海外リーグで活躍、ラグビー部監督を務めた後、32歳で渡米、Madeline’s Pet Grooming Salon & Institute (Santa Clara, CA)でペットについて学び犬の世界へ転身 アドホック株式会社 ペットスパ事業部を経て、現在はDo One Good代表の他に「犬をきっかけに自分らしい暮らしを発見する」をコンセプトにしているワークショップ型店舗「Dog Life Design」 代表、NPO法人 gentle one専務理事など。 |
2頭の犬との出会いが転身のキッカケに
ラグビーの世界で活躍していたISSOさんが、犬と暮らし始めたのは20代後半の頃。子供の頃に見たアイリッシュ・セターの美しさが忘れられず、ペットショップを訪ねたもののそこでは扱っておらず、雑誌で見つけたブリーダーを訪ねました。
「東京で暮らしてきたので、自然のカブトムシすら見たことがないんですよ。生き物はペットショップで買うものだと当たり前に思っていたんです。」
ブリーダーのもとで待っていたのは、2頭のそっくりな兄弟。どちらか選ぶことができなかったISSOさんとご両親は2頭を譲り受け、ティックとタックと名付けました。
2頭いるからこそ時が刻まれて行くのだという意味を込めて名付けたティックとタック
同じ頃、所属していたラグビー部が廃止となり、ISSOさんに転機が訪れます。
「スポーツに情熱を注いでいたので、次にやりたいことが見つからなくて。しばらくティックとタックの散歩をしたり、釣りをしていたんですよ。両親も犬をかわいがってくれていたけれど、2頭のオスの大型犬を連れて散歩は無理でしたから。
そこで、いざ働こうと思いたったときに、2頭を置いて家を空けるのは想像がつかなくて。だったら、犬と一緒に仕事をするしかないなと。」
ちょうど、ペット関連サービスを受けるたびに、違和感も感じていた頃でした。見た目こそ同じティックとタックは、性格も行動もまったく違う犬。しかし、ペット業界のプロたちはアイリッシュ・セターと一様にくくって扱います。
「犬には個体差があって、アイリッシュ・セターを預かれる人と、ティックとタックを預かれる人は違ってもいいんじゃないかと思いました。これがのちに始めることになるペットホテルの原点ですね。
僕はアメリカに渡り、トリミングの資格を取り、開業しました。一般的な犬の知識や経験こそ少なかったですが、飼い主さんによく話を聞き、24時間自分の犬のように一緒に暮らしたんです。最初に預かったのはダックスフンドのクッキー。一般的なダックスフンドのことはわからないけど、クッキーのことは俺に任せろ!という自信ができました。」
飼い主の気持ちに寄り添う「Dog Life Design」
世田谷区 駒沢公園通りに面したワークショップ型ショップ「Dog Life Design」
フードやハーブ、オリジナルグッズなど犬との暮らしを楽しくするアイテムを販売もしています。
クッキーを預かるうちに、ISSOさんは飼い主と同じ悩みを持つようになりました。
「クッキーが来客のたびに吠えるんですよ。直したいと思い、トレーナーさんたちに相談をしたんです。みんな答えは違うのですが、なるほどと思わせるものばかり。
どのトレーナーさんに頼ろうか迷ったし、これは飼い主さんも同じだろうなと思いました。僕は仕事柄、トレーナーさんにタダで話を聞かせてもらったうえで、専任の方を決めることができますが、飼い主さんの場合は話を聞くたびに料金がかかってしまいます。
そこで、飼い主さんや預かる犬たちのフィーリングに合ったトレーナーさんや、トリミングサロン、動物病院を、僕が中立な立場で探して紹介するようになりました。そして、仲間になった人たちを集めて作ったのが、Dog Life Designです。」
愛犬家と犬の専門家が繋がる場所として誕生した「Dog Life Design」は、現在、トレーニングだけにとどまらず、ドッグダンス、マッサージ、愛犬の洋服作りなど、さまざまなワークショップが開催されています。
Dog Life Designのサイトで、ワークショップのスケジュールがご覧になれます。
information・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆一般社団法人 Do One Goodからのお知らせ
2013年12月25日まで、恵比寿ガーデンプレイス Christmas Placeで、Do One Goodクリスマス限定ショップをオープン! 国内有名ドッグアパレルブランドを中心に、犬服や雑貨のチャリティーセールなどを開催しています。
詳しくは『Do One Good Christmas Bazaar』facebookページへ
クリスマスギフトも充実。撮影会や画家によるペット似顔絵会など、さまざまな催しも実施しています。
一日一善、日々発犬! Do One Goodの活動については【後編】で!
編集・ライター 中村仁美
4匹のシニア猫と暮らす愛猫家。ネコ・パブリッシング社に入社後、『デイトナ』などのライフスタイル誌の編集部に在籍、子猫を拾って退社。猫と触れ合う時間を増やしたいと、フリーランスの編集・ライターに転身する。2010~2012年、“ねこと心地よく暮らす”をコンセプトとした季刊誌『ねこ』を制作、元ねこ編集長。