子猫を拾った!ドタバタ育猫奮闘記(1)ノミ駆虫編

うっひゃあ~ 拾ってしまった

猫との出会いは突然あるものです。「犬を飼おう」と思ったらブリーダーさんを探したり、ペットショップをのぞいたり、自ら能動的に動かないといけないけど、まだまだ「のら」がたくさんいる猫の場合は、「飼おう」と思っていなくても、ある日突然「飼わなきゃしょーがないじゃん」という状態になるわけです。おそらく、猫の飼い主さんの大半は、こうして「成り行き」で飼うことになった人なんじゃないでしょうか。

私と愛猫・ちゃー坊との出会いも、突然でした。その日は朝から冷たい雨が降っていて、用事があって出かけて行った旦那と「帰ってきたら近所の猫カフェに行ってみよう」なんてのん気に話していたのでした。一人になって「さーて、洗濯ものでもするか」とベランダに出たところ、子猫の微かな鳴き声を聞きつけ。。。探しに探して。。。見つけてしまったのです。近所の庭で、まだ目もろくに開いていない子猫を。
旦那に電話しました。「猫カフェどころじゃないよ。子猫拾っちゃったよ!」

なにはともあれ、動物病院へ。ノミ、取ってくれ~!

ちっさい・・・!こんな子猫、どう育てれば!?

 
キャリーバッグに子猫を入れ、開いている動物病院をネットで検索し、タクシーに飛び乗る私。
(このあたりの行動力、自分でもびっくりです。子猫に動かされているとしか思えません)

そう、のら猫を拾ったら、まずは動物病院に行かなくてはいけません。もちろん、猫の健康状態を診てもらったり、ミルクで育てるかフードを食べさせていいかなどの相談のためもありますが、私の経験上、最も急を要するのは「ノミ取り」。
先住猫のちびを拾ったときの私は、猫の飼育知識などまるでなく、「わーいわーい、猫生活の始まり♡」と浮かれていただけでした。その後訪れる、ノミ地獄のことなどつゆ知らず。。。

季節が暖かくなると同時に、部屋中にノミが繁殖したときの恐ろしさといったら! 猫の体だけでなく、自分の脚や腕もノミに噛まれた跡だらけ! あちこちでノミがピョンと跳ぶその景色は、いま思い出しても身の毛がよだちます。それを駆除するのがまた大変で。。。なにしろ、卵一個でも残っていたらまた繁殖してしまいますから、燻煙殺虫剤なども使って徹底的に駆除しなければなりません。ホント、泣きましたよ。

別のおとな猫(ちび)がノミに喰われて、腰の辺りがハゲてしまったとき。やたら床の上をゴロリゴロリと転がるなと思っていたら、背中がかゆかったしぐさだったのでした。

ですから、のら猫を拾ったら、できれば家に上げる前に動物病院へ連れていきましょう。どうしてもその日中に連れていけないときは、ケージの中など限られた空間だけで猫を過ごさせて、できるだけ早く病院へ。その後、猫が過ごした空間は掃除機をかけ消毒をするなど、寄生虫が広がらないよう対策を。また、先住猫がいる場合は、のら猫を触った手で先住猫を触らないこと。人を通して寄生虫がうつってしまいますから、のら猫を触った後は必ず石鹸で手を洗ってください。

ペットライブス,PetLIVES,子猫,ノミ,富田園子,日本動物科学研究所会員,うちの猫のキモチがわかる本,はじめての猫 飼い方・育て方,うちの猫の長生き大事典,猫と一緒に暮らす女の子のための飼い方ブック,幸せなハムスターの育て方,小鳥のキモチ
外ののら猫をイイコイイコしておうちに帰ったときも、必ず手を洗いましょう~。愛猫にノミやダニをうつさないように気を付けて。

動物病院で駆虫したほうがいいワケ

ペットショップなどで市販されている寄生虫駆除薬もありますが、動物病院で処方される駆除薬よりも効き目が弱いため、完全には駆除できない場合があります。私も最初市販の薬で対処しようとして、結局駆除できなくて動物病院へ行ったことがありました。二度手間なので、最初から動物病院へ行ったほうがいいですよ~。

ノミの駆除剤は、液体を首の後ろにぽとっと垂らすタイプが主流です。なぜ首の後ろかというと、猫が自分でなめられないから。薬が首の後ろの皮膚から浸透して全身のノミやダニを駆除するといいますから、すごいですね。

*猫が幼い場合は、ある程度大きくなるまで寄生虫駆除薬が使えない場合があります。動物病院の指示に従いましょう。

ペットライブス,PetLIVES,子猫,ノミ,富田園子,日本動物科学研究所会員,うちの猫のキモチがわかる本,はじめての猫 飼い方・育て方,うちの猫の長生き大事典,猫と一緒に暮らす女の子のための飼い方ブック,幸せなハムスターの育て方,小鳥のキモチ
なんか初回からムシの話ばっかりですみません(汗) でも大切なことなので。。。
写真は病院から帰っておうちでまったり中のちゃー坊。

ちなみに、ほとんどののら猫はおなかの中にも寄生虫がいるので、こちらもしっかり駆除してもらってください。飲み薬などで駆除できるので、獣医さんにご相談を。
先住猫ちびのとき、私はこれも知らず、突然ぐえっと吐いた中に白く長いムシがうにょうにょ動いているのを見つけて「ぎゃーっ!」となりました。。。

富田園子

編集&ライター、日本動物科学研究所会員 幼い頃から犬・猫・鳥など、つねにペットを飼っている家庭に育つ。編集の世界にて動物行動学に興味をもつ。猫雑誌の編集統括を8年務めたのち、独立。編集・執筆を担当した書籍に『マンガでわかる猫のきもち』『マンガでわかる犬のきもち』『野良猫の拾い方』(大泉書店)、『ねこ色、ねこ模様』(ナツメ社)、『ねこ語会話帖』『猫専門医が教える 猫を飼う前に読む本』(誠文堂新光社)など。7匹の猫と暮らす愛猫家。 ▶HP:富田園子ホームページ ▶執筆&編集した本: 『マンガでわかる…

tags この記事のタグ