乳飲み子の排泄は、お母さん頼み!
さて、乳飲み子の猫のお世話でミルクと並んで大切なのが「排泄」。食べたら出す、です。
そもそも、生まれたばかりの子猫は、自力で排泄できません。お母さん猫がおしりをなめる刺激によって、ジョ~ッとオシッコをしたり、プリプリッとウンチをします。巣をキレイにしておくため、母猫は子猫の排泄物をすべてなめ取ってしまいます。人間にはまねできない芸当ですね。
ウチにやってきたばかりの白黒子猫・まこのおしりをなめるちゃー坊(サビ猫)。まこのお母さんではありませんが、子猫の登場に母性本能を刺激されたのか、よくおしりをなめてくれていました
食事の前後におしりを刺激!
人が子猫に排泄させるときは、濡れたガーゼやティッシュペーパーを使います。私は、人間の赤ちゃん用のおしりふき(ウエットティッシュ)を使用していました。片手で子猫を抱え、もう片方の手にウエットティッシュを持ち、子猫のおしりをチョイチョイチョイと軽くたたいたり、もんだりすると、オシッコやウンチが出てくるので、それをウエットティッシュで拭き取って捨てます。
これを行うのは、ミルクや離乳食の前後。食事の後に行うのは、猫も人と同じで食事をすると胃腸が動くため。また、ミルクをあまり飲まない、食事をあまり食べないときは、食事の前に排泄させると、よく飲んだり食べたりするようになることがあります。
この方法は、子猫がトイレでの排泄を覚えるまで行います。通常、生後1ヵ月前後でひとりで排泄できるようになります。子猫のトイレの覚えさせ方は別の回で紹介しますね。
ウエットティッシュで受け止めきれなかったときのために、汚れてもいいタオルの上で排泄させると◎
排泄の記録をつけよう
排泄をしたかどうかの記録をつけておくとよいと思います。特に乳飲み子の場合は、固形物を食べていないため、ウンチをあまりしません。毎日出なくても大丈夫ですが、3日以上出ていないときは何らかの対策をとる必要があります。そのためにも、記録をとっておくと安心です。
子猫を育てていたときのメモ。毎日の体重と排泄が記録してあります
ウンチが出ないときは
乳飲み子は毎日ウンチが出なくても大丈夫ですが、3日以上出ないときはおなかや、お湯の中で肛門を優しくマッサージして刺激してあげるとよいようです。
お湯の中で肛門をマッサージ中
上の写真の子猫もウンチが数日間出なくて、マッサージを行いました。でも、この子はそれでも出なくて、かかりつけの獣医師の指導に従い、人間の赤ちゃん用のイチジク浣腸を決行! ドキドキしながら行いましたが、1分も経たないうちに子猫からブビッ!とウンチが出たときは、「よかったあ~!」と嬉し泣きをしました。ウンチを見てあんなに嬉しかったことはありません(笑)。
乳飲み子のウンチはやわらかいもの。固くて出づらいときは、ミルクが濃すぎる可能性があります。
★ウンチの画像を表示する(※閲覧注意)
ミルクだけ飲んでいるときのウンチ。色はもっと薄い場合もあります
ちなみにオシッコが1日以上でないときは命の危険があります。すぐに動物病院へ連れて行ってください。
子猫のときの排泄が、甘えポーズに!?
子猫は母猫におしりをなめてもらって排泄しますが、このとき、母猫になめてもらいやすいよう、しっぽをピンと上に立てています。このポーズは猫にとって「母親に甘えるポーズ」として定着します。そのため、おとなになってからも飼い主さんなど甘えたい相手には、しっぽをピンと立てて近づくようになります。
このポーズにはそんな秘密があったんですね。
<関連リンク>
▶ドタバタ育猫奮闘記(1)ノミ駆虫編
▶ドタバタ育猫奮闘記(2)ミルク授乳編