こんにちは。ペットライブス編集部のnokkosです。
「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」って言葉、耳にしたことがありますか? 骨・関節・筋肉などの運動器に何らかの障害があり、要介護リスクの高い状態になることだそうです。
人と同様、犬も長寿化が進んで、足腰のトラブルが増えています。わが家の先々代犬のダルメシアンは14歳で亡くなりましたが、やはり晩年は自力で立ち上がれなくなり、排泄の度に抱き起こすのが大変でした(世話をしていたのは、母ですがf^_^;)。
自力で立って歩ける。若いうちは当たり前ですが、老齢になると、犬自身はもちろん飼い主さんにとっても本当に幸せなことなんです。そこで、今回は、治療に整体や老化予防プログラムを取り入れている キュティア老犬クリニック院長の佐々木彩子先生 に、愛犬のロコモ対策についてお聞きしました。
愛犬に、こんなサインは見られませんか?
体のゆがみや筋肉に凝り・関節の痛みがあると、特有のしぐさがサインとして出てきます。早く気づいてあげれば、それだけいろんな対策がとれます。
【ロコモ度チェックポイント】
□立ったり座ったりに時間がかかる
□段差につまずく
□しっぽを振る位置が低くなった
□歩く速度が遅くなった
□お尻が小さくなった
□腰の位置が下がってきた
□膝が上がらず、足を擦って歩く
□横座りをしたり、伏せの姿勢がとれない(足が流れてしまう)
□歩いているときに後ろから見ると逆三角形(後ろ足が閉じてしまう)
ロコモ予防のために、若い頃から心がけたいこと
それでは、ロコモ予防のために若い頃からできることは何でしょう?
まず「床を滑りにくいものにする」「太らせない」などは基本中の基本。佐々木先生によれば、それ以外に「若いうちにしっかり歩いて筋肉をつけておく」「少々の痛みなら大事をとりすぎない」ことも重要。1週間安静にしていると、歩けなくなってしまうこともあるそうです。
また抱っこのときは、「背骨が地面と平行になるように抱く」。縦抱きは背骨に負担がかかり、椎間板ヘルニアの原因になることも。
家庭でできる筋トレ・ストレッチ
足腰がすでに弱り始めている愛犬も諦めることはありません。佐々木先生に、家庭でできる「筋トレ・ストレッチ」についても教えていただきました。
スクワット、腕立て、体感バランス、後ろ足のトレーニング、しっぽのトレーニング等々、全9種類。
なかでもユニークなのが、後ろ足にヘアゴムをはめてお散歩させること。足を意識させることで、
足が上がるようになるそうです。犬は体重を前にかけるので、意識が前足に集中し、後ろ足が弱っていくそうです。だから、後ろ足のトレーニングがとても重要なんです。
また犬がリラックスしているときに、しっぽをパタンと落とすだけでも、そこに意識が行って筋肉が動くようになるとか。
ね、どれも簡単でしょ?
愛犬がシニア&予備軍の飼い主さん、今日から始めませんか。詳しくはこちらで。
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今回、お話を伺った佐々木彩子先生の著書。飼い主さんが自宅でできるシニア犬のロコモ対策が、写真入りで詳しく紹介されています。
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