梅雨が終わり、夏本番! 夏休み、愛犬を連れてどんどんアウトドアを楽しんでほしいです。犬は、心とカラダが健康なら、自然の中で遊びのが大好き。
ただし事故には十分気をつけてください。夏のおでかけで最も注意すべきは死亡事故になりかねない熱中症。そして、早々死に至ることはないけれど不快さ100%なのが虫問題ではないでしょうか。
フィラリア症対策をしていれば、ニンゲンより被害は少ない「蚊」
蚊の場合は、犬はフィラリア症を媒介するという問題はあるものの、フィラリアは毎月予防していれば蚊による生命の危険はありません。そして吸血に関しては犬はニンゲンよりも被毛に覆われているので、蚊の吸血ストローも犬の肌まではあまり到達しないようですね。ただし、まぶたや鼻、耳、それに無毛のおなかの部分は蚊にちゃんとくわれます。スムースヘアの犬でも、犬種差や個体差があって、毛の長めの子と短めの子がいるので、ケアの仕方を変えた方がいいでしょう。
虫に刺された愛犬メル(ボクサー)のおなか。
犬バベシア症を媒介する「マダニ」は注意深くチェックを!
さて蚊よりも問題は、マダニ、ノミです。私はこっちの方がアウトドアでは気になります。ダニは犬バベシア病などの病気を媒介することがあるから困るのです。以前は暖かい西日本だけの病気と思われていましたが、近年では東北や北海道でも患畜がでているので、もはや日本全体で注意をする必要があります。犬そのものに免疫力や体力があれば誰でも発症するわけではないとはいえ、吸血されるわけですから、やはりダニはしっかり除去したいですね。
発見が遅れて丸まると太ったダニ(数週間ほど放置していると、大豆ほどのサイズに丸まると大きくなります)を見つけたときは、本当に憎らしい。遊びにでかけたあとは、全身のダニチェックを必ずしましょう。目のまわりや耳の内側などの皮膚が柔らかそうなところや、潜り込みやすい脇の下、四肢の指の間などに潜んでいることが多いです。
草むらに顔をつっこんだり、草むらの中をガシガシ進むのでダニがつきます。
なぜか、猟犬にはダニがつきにくい・・・
ちなみに、私の今までの犬人生の経験値によると、ポインターやワイマラナーなどの猟犬種は、なぜかダニがつきにくい。反対にコーギーやボクサーは、ダニやヒル(ひゃーーーーっ)がつきやすいです。猟犬は元来、こういう野山にガンガン入るための犬なので、毛のツルツル度などによりダニが飛びついても落ちてしまうのでしょうか。あるいは藪の中を爆走するスピードが速いために、ダニが飛びつくヒマもないのでしょうか。謎です。
「ノミ」は野山より、野良猫や野犬の多いエリアの方が危険?
ついでに言うと、野山ではノミがついたことはありません。これまた不思議です。ただわが家が遊びに行く場所は、ほかの人や犬に迷惑がかからぬよう、ひとけのない場所ばかりを選びますので……むしろ野良猫や野犬などの動物が多いエリアの方がノミは多いのかな?野生動物エリアはダニやヒルの方が多いように感じます。蚊はどこでもいます(苦笑)。
ともあれ、虫がイヤだからと、自然の中で遊ぶことをやめることの方が問題です。ダニが怖いからって、愛犬の楽しみを奪ってはいけませんよー。予防のための投薬(フロントラインなど)をしたり、そういう薬剤をあまり使いたくない場合はハーブなどのナチュラルなケアグッズをうまく利用して、みんな上手に遊んでいます。ではいくつかオススメの虫除けグッズをご紹介してみます。
オススメ虫除けグッズはコレだ!!
《遊ぶ前に準備》
➤FAUNAファウナ シトロネラ&ユーカリクリーム
FAUNAファウナシトロネラ&ユーカリクリーム天然ハーブオイル虫除け対策SPF15で被毛を保護回復サラサラで毎日使える♪
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長毛種の大型犬の犬友達ご推薦のアメリカ製の自然派クリーム。虫を寄せ付けない効果があることで知られるシトロネラオイルとユーカリオイル配合。遊ぶ前に足先などに塗ります。化学薬品の使用を控えたい皮膚の弱い子はもちろん、子犬や老犬には安心ですね。こんないいにおいなのに、効果があるのか!?とも思うのですが、評判を聞いてまわると意外と虫除け効果が高いもよう。さらに毛がさらさらになるという嬉しいおまけ付き。
➤アルファアイコン インセクトスリーブレス
【ALPHAICON アルファアイコン】インセクトスリーブレスS 532P16Jul16
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吸水拡散機能もあるので、暑いときにはこの服を着たままお水をぶっかけると気化熱で体温をとってくれ、熱中症対策にもなります。布地は横ストレッチが効いていて着せやすいのもgood。着せることで虫除けするドッグウェア。単なる犬服ではなく、蚊などの触覚を刺激する接触忌避型(止まっても逃げていく)防虫加工が施してあり、虫を殺すことなく、吸血を阻害するという機能性ウェア。防虫効果は繰り返し洗濯しても大丈夫。ただしハチ、アブには効果がないそう(正直だ)。
《遊んだ後にあると便利》
➤ダニツイスター
もしもダニを発見したら、焦って、そのままむしり取るのはNG!ダニの口器が残ったり、傷ついて雑菌が入る可能性があります。またピンセットでダニの体を強くつまむと、ダニの口から体液が逆流して、感染症を媒介させる可能性もあるとのこと(こわーい)。そんなときに便利なのが、このプラスティック製の小さなスティック。釘抜きのような形をしていて、この先っぽのV字型の部分にダニを挟んで棒をクルクルと回転させると、簡単にダニがポロリととれるのです。もちろんこれは犬だけでなく、猫でもニンゲンでも、使えます。
➤ティックピンサー
「虫が嫌いで、ダニに触るなんて無理!」という人にオススメなのが、こちらのフランス製のダニ除去器具。先端の小さなカップの中にダニを捕らえたら、カチッとダニに電撃ショックをくらわします。この電撃によりマダニの神経系が一瞬麻痺し、犬の皮膚からダニが離れます。ダニはカップの中で電撃ショックでふらふらしているので、そのままダニに触らないで処理できます。ダニツイスター派の私はダニを中性洗剤につけて溺死するのを観察しますが、ダニを見たくもないティックピンサー派はトイレに流すそうです。
《普段の生活や飼い主用》
➤菊花のせんこう
天然防虫菊100%で作られた昔ながらのペット用蚊取り線香。ペット用とはありますが、刺激の強い化学合成物ピレストロイドは不使用なので、赤ちゃんにも害がありませんし、大人にも煙が優しく、長時間焚いても、喉が痛くなりません。きっと嗅覚のいい犬にとっても化学合成物よりよいでしょう。またパッケージのイラストもの可愛く、蚊取り線香なのに誰かにプレゼントしたくなります。犬用と猫用がありますが成分は同じ。
➤インセクトシールドのウェア
犬の散歩中、飼い主も蚊に刺されることが多いと思います。日本でもデング熱が一時騒がれ、代々木公園(東京都渋谷区)がけっこう長い期間封鎖されたことも。ただそうした感染症に限らず、日々のお散歩や週末のアウトドアの防虫対策は、飼い主にも必要です。そこで代々木公園の近所に住む犬友達がプレゼントしてくれたのが、このインセクトシールドのウェア。ベルメトリンという除虫菊の成分を人工的に複製したものを布地に接着してあります。
アメリカ合衆国環境保護庁の登録許可のもと、安全性が確認されており、蚊、ダニ、アリ、ハエ、ツツガムシ、糠蚊を撃退することが証明されている最強の防虫ウェアです。アメリカはじめ軍隊のウェアとしても採用されているとか。日本発売当初はメッシュ生地のパーカーだけだった気がしますが、いまでは虫除けストール、アームカバー、ソックスなどラインナップが増えています。手の甲やかかとなどをうっかり刺される私には必要かも。虫除けスプレーやクリームを毎回塗り直すより、ゴミも手間も減ります。
虫除けグッズも日進月歩。いろいろな新商品がでているものですね。上手に防虫グッズを利用して、犬も飼い主さんも、楽しいアウトドアをエンジョイしてください。