愛犬と一緒に座ってらくらくお出かけ!移動中の車内も楽しい「わんバス」ツアー体験レポート

愛犬と出かけるときはキャリーに入れて……と思いますよね?実は入れなくてもお出かけできるんです!飼い主さんと愛犬専用の「わんバス」ツアーは、車内で一緒に座って移動OK。しかも犬種やサイズに制限はありません。我が家の甲斐犬とも楽々お出かけできる……!? 愛犬と一緒に参加したツアーをレポートします。

犬と乗れる貸切バスツアーとは?

愛犬とのお出かけを想像するとワクワクしますよね。でも「移動の大変さ」を考えるとちょっと心配になりませんか? 車で出かける場合でも、愛犬に気を配りながらの運転は普段より疲れます。電車やバスは休憩のタイミングが難しいうえ、周囲への配慮も必要です。「大変だからやめておこう」と思ってしまいますよね。
今回ご紹介する 「わんバス」ツアーなら、愛犬とらくらくお出かけできるんです! 小型のマイクロバスに乗ってさまざまな観光地へ行くツアーで、 車内の座席には犬も座れます。隣に愛犬が……と想像しただけでワクワクしますね。
今回は私とPetLIVES編集部のスタッフが参加した「愛育神社といちご狩り」ツアーをレポートします。日本初のペット専用神社と犬連れいちご狩りのプランは、めでたくておいしくてステキでした。これはたくさんの飼い主さんに知っていただきたい! 

 

参加したのは編集部スタッフの愛犬ローレン(ミニチュア・ダックスフンド/メス・5歳)と、私の愛犬サウザー(甲斐犬/オス・8カ月)の2頭。

 

キャリーでの移動に慣れた犬も座席には緊張する?

当日は8時に都内へ集合してからマイクロバスに乗車。大きな カートやバギーはトランクルームに入れますが、スペースに限りがあるので 事前に確認しておきましょう。車内の座席には防水シートがかけられていて、汚れを気にせず座れます。今回の添乗員は川島さんと望月さん。参加者は飼い主さんが7人、犬が11頭。 座席は当日集合した犬たちの相性を見て添乗員さんが調整しますが、飼い主さんから相談することも可能 だそうです。

 

添乗員の川島さんに、サウザー情報をお伝えし、旅のしおりなどを頂く。

わんバス初体験のサウザーは緊張気味ですが、ローレンは編集部スタッフのひざの上ですっかりくつろぎモード。サウザーはマナーベルト装着後、私の隣の座席へ。サウザーはキャリーでバスや電車によく乗っているので、今回も問題ないと思っていましたが、エンジンがかかったとたん挙動不審モード! キャリーの有無でこれほど違うとは……。 初めてわんバスを利用する方は、エンジンの音や振動から遠い座席を 希望したほうがよさそうです。

車内で悠々とくつろぐローレンに対し、挙動不審なサウザー。震えたりうろうろしたりして30分ほど落ち着かなかった。

 

自己紹介で愛犬の性格やお願いしたいことを伝えよう

参加者全員がそろってから、添乗員さんの呼びかけで全員が自己紹介。飼い主さんと愛犬の名前に加え、「ワンちゃんを見ると少し吠えることがあるので、距離を置いて参加しますね」など、愛犬の性格を伝える方もいました。オヤツをいただく場合に備え、アレルギーのことを伝えてもいいですね。あらかじめわかっていれば周囲も配慮できるので、 自己紹介は安心して参加するためにも大切だと思いました。
車内はリード着用がルールですが、相性がよい犬同士なら交流も楽しめます。あいさつをしたりオヤツの交換をしたり、目的地に着くまで退屈する暇がないくらい!

「わんバスは座っているだけで目的地に着くから、1人でも気軽に愛犬と一緒に出かけられる」と話す飼い主さんも。連れ歩くのが大変な2頭でもラクラク。

 

愛育神社で祈祷。愛犬の名前も呼ばれる!

最初の目的地「愛育神社」には10時すぎに到着しました。愛育神社は2009年に開かれた「動物の祓いや祈願」を行う日本初の神社です。ペット同伴可能な神社が増えたとはいえ、「愛犬のために」祈祷してくださるところは貴重ですね。
まずはこぢんまりとしたかわいらしい本殿前でお祓い。狛犬のポジションにはペットを代表する犬と猫がちょこん。祝詞をあげていただいた後、飼い主さんと愛犬たちの名前が呼ばれます。これは良い一年になりそう! 
次に社務所に入って「お鈴の儀」を受けます。鈴の音色を通じて神の恵みを授けていただき、さらに神具と記念写真まで撮れます。「旅行に行った」という実感が湧いてうれしい!

お祓いの様子。神社の境内は犬同伴OKですが、排泄させないように配慮を。心配な場合は抱っこしたりマナーベルトをつけたりして工夫しよう。

12時頃から「南国リゾート ホテル里杏」で昼食バイキング。 レストランはもちろんペット同伴OK。ドッグランやドッグスパも併設されています。

愛犬と一緒に昼食タイム。

 

いちご狩りのハウスには犬を抱っこで入場

14時30分頃、いちご狩りのハウスへ到着。立ったままでも摘めるように、1メートルほどの高さのプランターに植えられていました。犬は抱っこしたりキャリーに入れたりすれば同伴OK。 両手が空くキャリーバッグやスリングがあると便利ですね。カートやバギーもいいのですが、通路の幅が80cmくらいなので入りづらいかもしれません。
参加者の皆さんと愛犬たちは、摘みたてのいちごをさっそくモグモグ。ハウス管理者は「普段はフルーツを食べない犬も、摘みたてのいちごは食べるんです」とニッコリ。いちごは糖度が高くて甘いものや酸味があるものなどさまざまな種類がありました。食べ比べができて楽しいですね。
この後はお土産を買って帰途へ。渋滞に巻き込まれることもなく集合場所と同じところで解散しました。帰りの車内ではウトウトする犬も多数。きっとおいしい夢を見ていたことでしょう。

食ムラのあるサウザーも摘みたてのいちごをガツガツ。気に入りすぎていちごの上でゴロンゴロン。いちごフレーバーの犬になった……。

 

「飼い主さんの笑顔を増やしたい」という思いで10年

わんバスを企画したパーソナルツアーズ代表の岡本さんは、観光業界のベテラン。 「ペットと一緒にいるときの飼い主さんたちの笑顔がとっても素晴らしいので、その笑顔を増やしたい」という思いで、10年前にわんバスを企画したそう。口コミでどんどん評判が広まり、ツアーの種類もリピーターも増えています。観光業の仕事で身についてホスピタリティを生かし、 飼い主さんと愛犬にとって楽しく心地よいお出かけができるようにさまざまな配慮や工夫をしています。
「『わんバスで旅行する!』と決めた瞬間からツアーは始まってると思うんです。帰宅してからも笑顔は続きますよね。わんバスのすべての体験が、 愛犬との暮らしをいっそうすばらしいものにするきっかけになったらうれしく思います」と熱意を込めて話してくださいました。

ツアー中に添乗員さんが撮影した写真はすべてプレゼントされる。うれしいサービスだ。

愛犬と一緒にお祓いやいちご狩りができるとは、今回のツアーは驚きの連続でした。「もっと早く知りたかった」と思うほど。サウザーと一緒にまた参加したいですね。
皆さんも愛犬と「わんバス」ツアーに出かけてみてはいかがでしょうか。愛犬がずっと隣にいるだけですべてがスペシャルな思い出になります!

 



協力:株式会社パーソナルツアーズ

人と犬の共生社会を目指し、思い出づくりを応援する旅行会社。代表の岡本和也さんが発案し企画運営している、車内でも愛犬と一緒に過ごせる「わんバス」ツアーが大人気!2014年には「第2回 ペットリーリズム大賞特別賞」を受賞。飼い主がプランを決められる貸切サービスも実施している。
わんバス

金子志織

編集&ライター、愛玩動物飼養管理士1級、防災士、ヒトと動物の関係学会会員、いけばな草月流師範 前職はレコード会社でミュージシャンのファンクラブ運営を担当。そのときに思い立って甲斐犬を迎える。初めての子犬の世話に奮闘するうちに動物への興味が湧き、ペット雑誌や書籍を発行する出版社に転職。その後、フリーランスのライター・編集者として独立。飼い主さんと動物たちの暮らしに役立つしつけや防災の記事から、犬のウンチングスタイルなど雑学の記事まで作成。現在も犬と猫を中心に、ペット関連のさまざまな雑誌、書籍、We…

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