【前編】【後編】
そろそろカップ遊びだけではもの足りなくなってきた愛猫・ゴロウちゃん。今回はもう少しだけ難易度を上げて、市販のペット用知育玩具に挑戦してみました。
おやつを手に入れるための真剣勝負!ゴロウVS知育玩具の知恵くらべ
知育玩具とは、犬や猫が知恵を絞り、頭と体と五感をうまく使って、遊びながらおやつも手に入れることができるオモチャのことです。前編でも触れたように、そうした遊びやゲームには、猫の本能を満たす要素がたくさん含まれています。
猫専用の知育玩具となるとあまりないようですが、犬用にはさまざまなタイプのものが市販されています。その中でも、猫が楽しめそうなものをいくつか選んで試してみました。
●中のおやつがよく見えるトリートボール
手始めに、猫が大好きなよく転がるボールのオモチャです。五角形や六角形の大きな穴があいたこのボールは、中におやつやオモチャを入れることができます。弾力のあるゴム製で、ネット状になっているので口にくわえたり、前足で持ち上げたりしやすいつくりです。中のおやつが丸見えなので、ゴロウちゃんはすぐに関心を示しました。
楽しいと感じてもらうために、まずは転がせばすぐに出てくるように小さめのおやつを入れます。
これは楽勝。前足で勢いよく転がして、飛び出したおやつをすかさずゲット。
次に穴を広げて、大好物のささみを入れました。今度は転がしただけでは簡単には出てきません。じっと見つめるゴロウちゃん。さあ、どうする!?
うう~ん、なかなか取れない。ボールごと口にくわえてガシガシしたり、爪にボールを引っかけて振り回したりしながら、ささみを少しずつ外に出すことに成功しました。
●ひっくり返したり転がしたりしてフードをゲット
次なるオモチャは、おやつの露出がぐっと減りすき間からしか見えません。お菓子の甘食を合わせたような形のこのオモチャは、丸いボールと違ってどこに転がるかわからず、変則的な動きをします。レッツ、チャレンジ!
中にフードやおやつを入れて合体させます。締め方によってすき間を調整でき、中身が出る量に変化をつけることができます。
初めはすき間を広めにしておやつを出やすくし、慣れていたらすき間を狭くします。
「においはするけど、よく見えないよ~。どーすりゃいいんだこれ?」。
鼻先で持ち上げたり、手で転がしたりひっくり返したりして悪戦苦闘しているうちに、「あ、出た!」
このオモチャにはフードなどをけっこうたくさん入れられるので、留守番中の1食分のうちの半分をこの中に入れてみました。
ちゃんと見つけて食べられるかな。留守番カメラでチェックしてみます。
どうやら気づいてしっかりゴハンにありつけたようです(^^)
●ふたをスライドさせておやつ探し
さらにもう一つ。今度はおやつが完全に見えない状態でおやつ探しゲームです。おやつは木製のスライド式の板の下に隠れているので、これを開けなければ手に入れることができません。さあ、これはどうでしょう!?
このくぼみの中におやつを入れ、板をスライドさせて隠します。
最初はおやつを隠さずに見せたままにして興味を持たせ、慣れてきたら半分だけ隠して板をスライドさせることに慣らします。
おやつを完全に隠して、さあできるかな?
前足をちょこちょこと動かして、器用に板をスライドさせていきます。最初のうちは迷っていたら指をさしてアシスト。もともと猫は前足や鼻先を使って引き戸やドアを開ける動きが得意ですから、ゴロウちゃんはこのゲームがすっかり気に入った様子。けっこうハマっています。
猫のための知育玩具選びのポイント
●初めは達成感を得やすいオモチャから
猫の狩りは、待ち伏せしてほどよいタイミングで獲物に飛びかかり一発で仕留めるスタイル。なので、知育玩具といえども食べ物を得るのに時間がかかるものだと、戦意喪失であっさりとあきらめてしまいます。知育ゲームになれるまでは、複雑なオモチャよりも達成感を得やすいものがおすすめ。ゴロウちゃんの場合も、時間をかけてじっくり取り組むオモチャより、達成感を得やすいものをくり返し行うほうが楽しいようです。
複雑な構造のものをいきなり試してみたところ、おやつがなかなか出てこないのでいらだち、あきらめてぷいっとそっぽを向いてしまいました (^^;)
●かじるものより前足をフル活用できるものを
犬向けに作られた知育玩具は、嗅覚を使って探し、かじったり根気よく舐めたりすることでおやつを得られるようなつくりのものがたくさんあります。猫の場合は、根気よくかじったり舐めたりするものよりも、獲物のように転がったり、手先をうまく動かせるもののほうが喜びます。
●掃除や手入れのしやすさも大切
中に食べ物を入れる知育玩具の場合、丸洗いできる、熱湯で消毒できる、分解できるなど、掃除や手入れのしやすさも重要です。遊ばせるときには床もきれいにしておくなど、衛生面にも気を配りましょう。
分解して手入れができるものは◎
愛猫が喜びそうなものを見つけて、ぜひ挑戦してみてください。
【おまけ】ゴロウちゃん、クリッカートレーニング継続中!
以前にご紹介したクリッカートレーニングも、おやつの有効活用法。おやつには目がないゴロウちゃんは、今もゲーム感覚で楽しんでいます。トリックの種類も少し増えました。でもやっぱりおやつしか見ていませんが(^^;)