[獣医師コラム]犬の口臭、原因は歯?それとも内臓?見極め方と歯磨き習慣への近道

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うちのコの口が臭い、と感じたことはありませんか。とくに小型犬や高齢犬は歯垢がつきやすいので、歯のお手入れがとても大切。毎日の歯磨きが無理でも、手抜きテクをうまく組み合わせながらケアを習慣にしましょう。

 

 

そのニオイは、歯から?体の中から?

口臭には、歯の汚れからくるものだけでなく、内臓からくるものもあります。簡単な見分け方は、ハンドタオルなどで愛犬の歯を拭ってみて、タオルがニオわなければ原因は歯ではないかも。胃の働きが悪かったり、肝臓や腎臓が悪い可能性もあるので、健康診断を受けてみることをおすすめします。ニオイの原因が歯の汚れなら、やはり大切になるのは歯磨き習慣。犬は自分で歯を磨けませんから、何もしなければ歯は汚れていく一方。15年はとてももちません。愛犬の歯の健康は飼い主さんのケア次第なのです。

 

犬種・年齢で異なる歯垢の付きやすさ

小型犬は歯が密集して生えているため、大型犬より歯垢がたまりやすい傾向があります。なかでもプードルやダックスなど鼻の長さがある犬種は、ペチャ鼻系より歯が大きく汚れのつく面積が広いため、歯の汚れが目立ちやすいということも。また加齢とともにニオイが強くなることもあります。人間と同じで、年をとると唾液の分泌が減るため、口が乾燥してネバつきやすくなります。そのため、汚れが口内に残りやすく歯垢やニオイの原因となります。

 

完ぺきを目指さないで、手を抜きながらでも続けることが大切

病院で歯磨き教室をすると、みなさん、様々なデンタルケアグッズを持参し、デンタルケアへの関心も高いのですが、日頃習慣にできている方がたいへん少ないのが残念です。犬の歯磨きも、人間と同様に毎日歯ブラシで磨くことが最終目標ですが、なかなかハードルが高いですよね。
まずは、何かの「ついで」に口の中を拭く習慣をつけることから始めませんか。私の場合、お散歩から帰ってきたときに、足を拭くついでに歯を拭いています。お散歩後は足を拭くもの、と観念しているので口の中も拭きやすいです。完ぺきばかりを目指さないで、多少手を抜きながらでも続けていくことが大切です。1週間のうち、1回は歯ブラシを使ってブラッシングするように頑張る、残りの6日は、散歩の後に口の中を拭く、歯磨きガムやデンタルおもちゃを与える、飲み水に入れるマウスクリーナーを使うなど、手を変え品を変え、さぼって良いと思います。最近は、トリミングサロンでもデンタルケアをしてくれるところもありますし、たまにはプロにまかせるのも良いですね。

 

10歳を迎える前に歯石除去の検討も

歯周病予防のために、10歳を迎える前に一度汚れをきれいに落としておきたいと、動物病院でスケーリング(歯石除去)を受ける方もおられます。高齢になるほど全身麻酔のリスクは高まりますから、良いことだと思います。ただし、せっかくきれいにしても、ケアしなければ半年ぐらいで元通りになってしまうので、事前に歯磨き習慣をつけておくことが大切です。

 

 

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箱崎加奈子

獣医師・トリマー・ドッグトレーナー 箱崎加奈子

アニマルクリニックまりも 院長

麻布大学獣医学部卒。気軽に立ち寄れるペットオーナーのためのコ ミュニティスペースを目指し、「ペットスペース&アニマルクリニックまりも」を東京都世田谷区、杉並区に開業。病気はもちろん、予防を含めた日常の健康管理、ケア、トリミング、預かり、しつけなどを行う。2011年「女性獣医師ネットワーク」を立ち上げ、女性獣医師のための支援 として、動物病院の働き口や技術向上のための講習会の紹介を行っている。

アニマルクリニックまりも
女性獣医師ネットワーク

 

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