猫の都の国宝アート222点!「猫都(ニャンと)の国宝展 at 百段階段」レポート

こんにちは、猫本専門 神保町にゃんこ堂です。本日は、目黒にあるホテル雅叙園東京で開催中のアート展『猫都の国宝展』at 百段階段のレポートを書きたいと思います。タイムスリップしたかのような空間に、猫の都“猫都(ニャンと)”の国宝アートを222 点展示。

百段階段をのぼりながら6つの間を巡り、猫アート鑑賞をしていくわけですが、こちらの会場自体が東京都の指定有形文化財になっているだけあり、展示会場に向かうところからすでにアートの世界がスタート!

エレベーターの扉が開くと…!!
凝った装飾に、何度見てもウットリしてしまう

エレベーターを降りてすぐ出迎えてくれるのが、こじまマオさん作の『昌運招福猫仏』


エレベーターに一緒に乗り合わせた方々の顔も作品のお出迎えに一気にほころび、頬をユルめたまま靴を脱ぎ、いよいよ百段階段へ。
*展示会場内は畳敷きのため、土足厳禁で靴入れのビニールを渡されます。

 

百段階段をのぼってすぐ登場するのは
1.十畝の間
「猫の神さま、仏さま。ありがたい寺の宝がやってきた!」
タイトル通り、お寺が所蔵している貴重な猫アート作品を展示。部屋に入った瞬間「これはすごいぞ!」と思わせてくれる『薬師猫神様』の立体作品と大判原画『猫がいる涅槃図』が、来場者を猫仏の世界へいざないます。

2.漁樵の間
「和みの猫 シュールレアリスム、驚きの世界」
きらびやかな装飾が施された部屋と、展示作品のコラボレーションに驚きと喜び!

「猫は日本の国宝です」猫絵師 目羅健嗣さんのキャプションに大きく頷く私。部屋の装飾に負けない、個性的な作品の数々を、皆さまじっくりゆっくり堪能していらっしゃいました。

3.草丘の間
「国芳一門猫づくしと、現代アーティストの共演!」
猫の浮世絵と聞いてまず思いつくのが歌川国芳。その国芳一門の猫の浮世絵や猫のおもちゃ絵など原画を楽しめるだけでなく、オマージュした作品もかなり気分をアゲてくれます。

畳にずらりと並べられた人形作家 松本浩子さんの立体作品。ぜひ、こちらの作品はしゃがんで人形の目線で見てください。上から見るのと全く違う景色が広がっています。

4.静水の間
「日本独特の縁起もの、招き猫がアートになった!」
ここの部屋で瞑想したら絶対ご利益があると思います。福を招く個性的な猫たちが、部屋中で手招きしてくれています。

5.星光の間
「この文豪も、あの芸術家もみんな愛猫家だった!」
猫を愛した芸術家、大佛次郎先生や河村目呂二先生の作品や、所蔵コレクションなど展示。

こちらは古本選堂さんの作品で『文庫張子』。写真をよーく見てみてください、夏目漱石先生の額に文字があるの分かりますか?こちらは「ボロボロに捨てられる運命の文庫本を何とか生かしたい」という思いで始めたシリーズ作品で、他にも内田百間、寺田寅彦なども展示されていました。

展示部屋として最後を飾るのは…

6.清方の間
「猫アートの傑作、快作、問題作がせいぞろい!」
個性的なアートクラフト作品が並ぶ清方の間。妖気的な側面を表現した作品では、より一層猫の個性が際立っているなと妙に納得。可愛いだけが猫じゃない。猫という存在はどんなシチュエーションでも違和感なく入り込むことが出来る本当に不思議な存在です。

こちらの展示部屋には思わず二度見!?佐藤法雪先生の『リアル猫ヘッド』もペアで展示されているので、お初の方はぜひ記念写真を。
*こちらの会場ではかぶって撮影することはできません。

6つの展示部屋をじっくり巡り、その上に見えるのは『頂上の間』作品を堪能した後のお楽しみ、作家作品を集めた「猫尽くし アートマーケット」。

写真では伝わりづらいですが、かなりの種類の人気作家作品が並び、展示作品で心を奪われた“あの作家”の作品をゲットできるチャンスです。一点モノの作家作品が多いだけあり、開催直後に並んでいた商品と、2週間後では少しだけラインナップが変わっていました。

猫好きな方はもちろん、和の世界が好き、日常からかけ離れた世界を味わいたい、という方も満足出来る展示内容となっているので、ぜひ、時間を見つけて足を運んでみてください。

『猫都(ニャンと)の国宝展』at 百段階段
■開催期間
2018年3月29日(木)-5 月13日(日)
■開催時間
10:00−18:00(最終入館 17:30)
■会 場
ホテル雅叙園東京
東京都指定有形文化財 「百段階段」
■入 場 料
当 日 ¥1,500
前 売 ¥1,200
学 生 ¥800 ※要学生証呈示 ※小学生以下無料
<詳細はこちら>
HP:http://www.hotelgajoen-tokyo.com/event/nyanto

 

~おまけ~
猫都の国宝展に来たからには、絶対に外せない雅叙園散策。ホテル雅叙園東京と言えば、作り込まれた和の空間のお庭が有名ですので、ぜひレストランフロアーの方にも足をのばしてみてください。

 

【アネカワさんプロデュース 企画展のお知らせ】
ねこ好きの聖地「にゃんこ堂」がおすすめする今注目の作家8名による「ねこ画」企画展!画家、絵本作家、イラストレーター、漫画家などジャンルを問わず、猫をテーマに魅力的な作品を発表している新進気鋭の日本人作家8名によりバラエティ豊かに描かれた猫たちの絵など150点以上を展示。ぜひ詳細をご確認ください!
『「ねこ画展」~ねこ画から生まれた愛おしい世界~』

日程:2018年4月26(木)~7月8日(日)※開催期間中無休
場所:東京ドームシティ 「Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)」
時間:12:00~20:00 ※最終入館は閉館の30分前まで
料金:当日 大人(高校生以上)1,300円/小人(小・中学生)900円
前売 大人(高校生以上)1,100円/小人(小・中学生)700円
※未就学児無料
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アネカワユウコ

猫本専門 神保町にゃんこ堂/猫本担当 2013年6月、神保町交差点にある姉川書店内に猫本コーナーをオープン。常時600種類、2000冊の猫本を用意。猫店長リクと共に、SNSを用いて猫本情報を発信。著書には『猫本専門 神保町にゃんこ堂のニャンダフルな猫の本100選』(宝島社)『ねこ検定公式ガイドBOOK』(廣済堂出版)がある。 ▶Facebook:神保町にゃんこ堂 ▶HP:にゃんこ堂ポータルサイト ▶主な著書: 『にゃんこ本ベスト100~猫本専門「神田にゃんこ堂」の厳選ガイド』 『猫本専門 神保町…

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