USA最新ペット事情『Super Zoo 2014』展示会のぞき見レポート


Super Zoo 2014,犬,キャバリア,花岡佳子,花岡佳イ子,ペットライブス,PetLIVES,グルーミング,ヘルス・ケアアメリカ最大規模のオールペットの展示会に潜入!

今年の夏は涼しいはずの予報が見事はずれ、7月は暑い日々となりました。暑いといちばん気になるのがワンコたち。エアコンはほぼ一日付けっぱなしだし、散歩だって早朝や夜と、外気温と相談しながらだし。
3ワンコを家族に託すのは初めてなので気にかかるも、そんな暑い日本を抜け出すように、とっても久しぶりのアメリカへ!気分転換も兼ねて、カリフォルニアで働く日本人のトリマーやドッグトレーナーの知人たちに会って情報交換したり、知人たちが出展するラスベガスで開催されるトレードショーのサポートしたりというのを名目に、7月21日にラスベガス(日本より暑いけど…)に向けて成田を飛び立ちました。

P140904_hanaoka_01

ペット先進国であるアメリカでは、ペットに関する展示会が数多く開催されています。特にグルーミングに関してはトリミング・コンテストも多く、セミナーを兼ねて開催されていたりします。
なかでも、Super Zooは毎年開催されているなかで、アメリカでも最大級であり、年々その規模を拡大、世界各国から出展しています。開催された場所は、ラスベガス(ネバダ州)のMANDALAY BAY CONVENTION CENTERです。ちなみに、直結のホテルがあり、そこではマイケル・ジャクソンの画像を駆使したアクロバティックなショー(シルクドソレイユ)をやっていて、ラスベガスでは新しいショーだったので、もちろん堪能しました!

 

Super Zoo 2014,犬,キャバリア,花岡佳子,花岡佳イ子,ペットライブス,PetLIVES,グルーミング,ヘルス・ケア

会場になったコンベンションセンターのあるホテル

 

今年の出展数はなんと、日本ではありえない数!929ブースです。イヌやネコだけでなく、熱帯魚や小動物、鳥たち、そしてグルーミンググッズと、オールペットの取扱いです。
ちなみに、来年はさらに200社は増やすとか(でも、中国企業や生産のものは減らす方向なようです)。アメリカのみならず、世界各国からも出展するので納得です。なので、今回だけでも1日では見切れません。やはり、3日(7/22~24の3日間開催)は必要でした。

Super Zoo 2014,犬,キャバリア,花岡佳子,花岡佳イ子,ペットライブス,PetLIVES,グルーミング,ヘルス・ケア

3日間、かなりの人が入ったようです。

 

Super Zoo 2014,犬,キャバリア,花岡佳子,花岡佳イ子,ペットライブス,PetLIVES,グルーミング,ヘルス・ケアSuper Zoo 2014,犬,キャバリア,花岡佳子,花岡佳イ子,ペットライブス,PetLIVES,グルーミング,ヘルス・ケア

 左:スポーツジムをイメージしたバランスボールとミニ・アジリティの展示。まるでマルシェのようなフードブース!

 

Super Zoo 2014,犬,キャバリア,花岡佳子,花岡佳イ子,ペットライブス,PetLIVES,グルーミング,ヘルス・ケアSuper Zoo 2014,犬,キャバリア,花岡佳子,花岡佳イ子,ペットライブス,PetLIVES,グルーミング,ヘルス・ケア

フードやサプリメントのブースは多く、安心・安全がウリ。

 

ハイレベルなコンテストに日本人も挑戦!

このトレードショーは、開催期間中に『SuperZoo University』『School of Animal Wellness』『Groomer SuperShow(Seminer&contest)』など、動物に関するさまざまなセミナーやコンテストが有料で毎日開催されます。
なかでも日本からの参加が多いのが『Grooming Contest』。今年は6人参加ということでした。連続で参加している人や今年初めて挑戦するグルーマーさん(日本ではトリマーと呼ばれます)など、私もよく知っているグルーマーさんたち含め、日本でも活躍している方たちが来ていました^^

Psz2コンテストの様子。手際よく、美しくグルーミングしていきます

 

コンテストのクラス分けは8クラス。スタンダード・プードルを扱う“Large Poodle”、各種テリアの“Terrier”、いわゆる保護犬がモデルとなる“Rescue Rodeo”、トイ・プードルを扱う“Small Poodle”、その他の純血種“All Other Purebreds”、犬種は問わずにスタイリングするチーム“Mixed Salon Styling”、スポーティング・グループの犬種(ほとんどスプリンガーとA・コッカー)による“Sporting”、そしてイヌを自分で決めたテーマにデザインするカラフルで楽しい“Creative Styling Competition”、最後の日に行なわれる一番レベルと賞金の高い“Groomer Super Jackpot Contest”です。

Pjackpot-winners-2-2

(これは過去の入賞画像。参考までに)

 

なんと、このSuper Jackpot Contestで見事にグランプリを獲得したのが何度かこのコンテストに挑戦していた日本人の丹下健一さん。シュナウザーやテリアを得意とする方で、この日のモデル犬はワイヤーフォックス・テリアでグランプリでした。

他にも、いかにもアメリカ的な「クリエイティブ・コンテスト」が目を引きました。

sz9h

クリエイティブ・コンテストの最終仕上がりのところ

Psz9b

ピーターパン…ではなく、プードルパン!?

Psz9e

人気の「アナ雪」も登場!

Psz9i Psz9g

 

それにしても、コンテストの準備は朝早くから始まり、夕方近くまでかかり、仕上がりだけを審査するのではなく、プレ・ジャッジングを済ませてからコンテストがスタートします。また、Rescue Rodeoの場合はシャンプーやベーシックグルーミングなど、イヌの扱い方から審査されます。モデル犬となるイヌは多くが現地での貸出し(有料)となります。

Small Poodleのクラスで初トライとなり 2位入賞となった船山恵美子さんは、東京・世田谷でトリミングサロンを2店舗経営しているトリマーさんです。アメリカでも勉強したことがある方ですが、コンテストは初挑戦だといいます。世界的レベルのコンテストに挑戦するグルーマーは年々増えています。日本もそのレベルになってきてるんですね。ちなみに日本はそれぞれのペット美容学校が主催したものや、ペット美容学校が加盟している連盟や協会が主催しているもの、JKC(ジャパンケネルクラブ)の主催しているものがあります。

 

イヌも飼い主もみんなが幸せになるための“引き出し”

Super Zoo 2014,犬,キャバリア,花岡佳子,花岡佳イ子,ペットライブス,PetLIVES,グルーミング,ヘルス・ケアSuper Zoo 2014,犬,キャバリア,花岡佳子,花岡佳イ子,ペットライブス,PetLIVES,グルーミング,ヘルス・ケア

 左:展示ブースで行なわれていたクリッパーを使ったトリミングのセミナー。
右:他にもたくさんのセミナーが用意されていました。

今回は日本とカリフォルニアの友人・知人のメーカーが“健康と自然治癒力”をテーマにしたMade in Japanのグルーミング用品(マイクロバブルバスシステム、アニマルアーユルベーダ、ポチタマの水シリーズ)のブースを出展することもあり、私も推奨している“サロンから健康に”、そして“家庭でもケアを”をモットーにしたメーカーさんたちです。美しさは日々のケアにあるもので、スタイリングのすばらしさも、かわいらしさもサロンや家庭でのケアによるところが大きいものです。

Super Zoo 2014,犬,キャバリア,花岡佳子,花岡佳イ子,ペットライブス,PetLIVES,グルーミング,ヘルス・ケア

今回“made in japan”のグッズを展示したお世話になったブース

ブースに来る現地のトリマーさんや日本からのトリマーさんの話を聞いていると、いろんなことが見えてくるなかで、やはり、イヌに対してここまでやったけど、あと少しが進まない、分からない、といったことです。それはドッグトレーニングにしてもそうだし、グルーミングにしてもそう。
例えば、アメリカの場合、問題行動や治療困難な状態の動物に対して、飼い主の責任として安楽死を選ぶケースが多いようです。サロンに来る皮膚疾患がひどいあるワンコに対して、なかなか治らないので飼い主さんたちは安楽死を考えていることを話したそうです。そこで、グルーマーさんたちは皮膚をまず毛穴から洗浄して汚れや皮脂などを取り、浄化作用や保湿、消炎などに有効なオーガニックのハーブを使い皮膚の状態をよくしていく処置をしたところ、数ヵ月で改善してきたようです。そうなれば安楽死は免れます。

Psz25

トレーニングにしてもそう、問題行動(あくまでも飼い主側が感じること)が改善できない場合、やはり安楽死が選択肢にあります。イヌによっては、脳やホルモン系などの異常で行動異常を起こしていたり、獣医師と連携して行動治療したほうがベストなケースもあります。

また、バッチフラワーレメディーやTタッチ、サウンドヒーリングなどといったホリスティックなケアを併用することで改善が進むこともあります。その必要性を現場のグルーマーさんやトレーナーさん。ペットを扱う人たちがもっと認識を強く持ち、取り入れてくれるとうれしいですね。“いろいろな引き出しを持つ”こともこれからのサロンには必要かもしれませんね。それは飼い主たちに必要で大切な情報を提供することになりますから。

まずは現場でペットを扱う人がストレスフリーになることが重要かも、です^^

花岡佳イ子

ドッグライフ・キュレーター、フリーエディター&ライター、サウンドヒーリング協会認定セラピスト、ペットの行動コンサルテーションHHP認定、アニマル・クリスタルヒーリング・ファシリテーター、 JAH認定アニマル・コミュニケーター 長年の編集者生活のうち半分以上をペット関連、特にイヌの月刊誌や書籍の編集に関わる。日本で最初のトリマー向け雑誌「Groomer」編集長、月刊「wan」編集部、その後、仲間たちと株式会社A.D.SUMMER’S(出版・編プロ)を立ち上げ、誠文堂新光社「DOGFAN」の創刊から…

tags この記事のタグ