今や猫の平均寿命は15歳を超え、20歳を超える猫もめずらしくありません。「うちのコ」にはいつまでも長生きしてほしいけれど、年を取るにつれ、通院の機会が増え、投薬などのケアが必要になることも。薬が上手に飲ませられない、愛猫の具合が気がかりでも仕事を休むことができないなど、健康上の心配ごとや悩みも増えてきます。
そんな飼い主さんのために登場した、動物看護師の資格をもつペットシッターさんが在宅での訪問介護・看護や動物病院への受診代行などを行う「CARE PETS(ケアペッツ)」のケアサービスの現場に密着。20歳の高齢猫のケアの様子をレポートします。
ペットケアサポート:草野裕美さん [動物看護師]
▸ サービスを利用する飼い主さん&愛猫
まずは健康状態のカウンセリングから
動物が大好きで、長年地域猫のボランティア活動も行ってきた70代の春田さんは、現在、ご主人と6匹の猫と暮らしています。猫の世話を行うのはすべて春田さん。1階では高齢のモジャちゃんとローリーちゃん、2階ではそれ以外の猫たちが過ごしているため、毎日階段を上り下りして、6つの猫トイレの掃除をするだけでも高齢の春田さんには骨の折れる作業です。さらに1~2ヶ月に一度はモジャちゃんの診察と心臓の薬をもらうために、動物病院に連れていきます。
最近、春田さん自身も体調がすぐれずに通院することが多くなり、高齢の猫を抱えて「老老介護」の日々を送っています。今回、春田さんが1泊2日で家を空けることになり、気がかりのモジャちゃんとローリーちゃんの訪問介護・看護と、動物病院に連れて行ってもらう受診代行サービスを利用することにしました。
●猫たちの健康状態
初回は顔合わせも兼ねて事前打ち合わせ。モジャちゃん、ローリーちゃんの現在の健康状態と日頃の自宅での看護の状況、依頼したいケアの内容などをカウンセリングしながら、カルテを作成していきます。
今回は食事の世話やトイレの掃除といった一連のお世話だけでなく、飼い主さんが投薬や健康チェックなども希望されているので、薬の種類や与え方などをしっかりと確認します。
●食事内容の確認
ごはんの内容や量、与え方や薬の混ぜ方、食欲などについてもより具体的に聞き取ります。飲み水の種類、食器の洗い方(洗剤を使うかどうかなど)、食べ残しの処分の仕方なども確認します。
●トイレの掃除の確認
猫砂の種類を確認し、排泄済みの猫砂の処理の方法や、普段の排泄物の状態などもしっかり確認します。
●診察券・キャリーバッグの確認
今回は、モジャちゃんを動物病院に連れて行く受診代行サービスを希望されているので、診察やキャリーバッグ、動物病院の場所や病院での様子などについても確認します。
●契約・鍵の受け渡し
ひと通りの確認事項が済んだ後、サービス内容の確認と料金を説明します。今回は、1時間の「訪問介護・看護」料金3,500円+受診代行3,500円でトータル7,000円*。(*料金はエリアによって異なります。また、看護師の往復交通費が別途かかります。)ケアの報告は、LINE、メール、紙の報告書(書面)などがありますが、今回は携帯へのメールと書面になりました。
「報告書はテーブルに置いて大丈夫ですか?もし猫ちゃんがテーブルに乗るようでしたら、紙で滑ると危ないので」と確認する草野さん。そんなところにまで気を配っているのかと、とても感心しました!最後に契約手続きを行い、合い鍵をお預かりしました(鍵の返却は、基本的に郵送or直接のお渡しですが今回はお客様のご希望で鍵付きのポストに返却になりました)。
利用当日、動物看護師による訪問ケアとは
さて、当日。「こんにちは〜」。猫たちが外に飛び出さないように慎重に玄関のドアを開けて室内に入ります。まずはモジャちゃんとローリーちゃんの所在確認。
体調をくずしている様子はないか、嘔吐、オシッコやウンチに問題はないかなど、まずは健康状態をチェック。異常がないことを確認してからケアに取りかかります。
*ケアの様子は、シッターの胸元につけたウェアラブルカメラによって動画を記録し、飼い主さんが確認することができます。
●ごはんと投薬
ごはんをちゃんと食べていることを確認し、食器を洗って食事の準備に取りかかります。
●トイレの掃除
ウンチやオシッコは健康のバロメーター。健康チェックのために状態をしっかりと確認しながら掃除をします。
●ボディチェック
ブラッシングなどでスキンシップをしながら、ボディチェックを行います。
受診代行、いざ動物病院へ!
モジャちゃんとすっかり打ち解けたところで、動物病院に連れて行きます。ケアペッツのシッターさんは全員が動物看護師ですから、獣医師からの専門的な説明もわかりやすくかみ砕いて飼い主さんに報告してくれます。
動物病院で草野さんは先生の説明のメモを取り、診察の様子もスマホで撮影。この日のモジャちゃんの容態は安定していて、大きな変化もなく、いつもと同じ心臓の薬を処方してもらいました。次回の来院はまた1ヶ月後です。診察の内容と受診代行終了の報告は、飼い主さんの携帯電話にメールで連絡を入れました。
●すべて終了後に報告書を作成
モジャちゃんとお家に戻り、本日のケアはひと通り終了。最後にモジャちゃんとローリーちゃんの健康状態、お世話の内容などを報告書にまとめました。ケア中に撮った猫たちの様子を伝える写真はメールで送りました。
飼い主さんの感想「受診代行はとても助かりました」
「長年、猫の世話も在宅看護も看取りも自分でやって来ていますが、年とともに少しずつしんどくなってきました。今、特に大変なのが猫の通院。膝が痛くて、猫を背負っていくのがつらい時もあります。私の体調をくずした時、これまでは猫友達がサポートをしてくれていましたが、動物看護師さんがケアしてくれるなら安心してお願いできますね」
ペットも高齢化時代も迎え、介護や看護を必要とする犬や猫も増えていて、飼い主さんの中には手探りで在宅ケアに取り込んでいる方が大勢います。
また、今回のような「老老介護」も決して少なくありません。犬猫の健康に関するプロの動物看護師によるサポートはとても心強い味方になってくれそうです。(PetLIVES編集部)
(写真/Roco)
[PR] 株式会社CARE PETS
業界初! ペットシッターが全員、動物看護師の資格を持つ女性で、愛犬・愛猫の介護・看護・ペットシッターなどのホームケアサービスを提供。CARE PETS(ケアペッツ)の理念は「人間福祉と動物福祉の追求」です。人と動物の共生社会を実現するために、「人と動物の地域包括ケアシステム」づくりを行って、全国に80店舗(2018年2月末現在)を展開しています。
【サービス内容】
ペットシッター/訪問介護・看護/受診代行/ペットの救急車/老犬ホーム/ペット共生型サービス付き高齢者向け住宅など
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