こんにちは!猫専用アパートメント、Gatos Apartmentの大家、木津です。
先日、PetLIVESの編集女史から「実は…ペット可のマンションを見つけまして、保護猫を貰い受けることにしたんですよ!」と、嬉しい報告を受けました。「猫が3次元に動けるように工夫したいのですが、市販の本棚やシェルフを使うと値段もするし、幅もあるので部屋を圧迫しちゃうんですよね…」とお困りのご様子。賃貸だと退去時に「原状回復」という義務もあり、改築やリフォームを勝手にできないですからね。この問題、結構困っている人も多いのではないでしょうか?
と言うことで、普通の賃貸部屋を原状回復の心配をすることなく猫仕様に変身させちゃう企画をお届けします!賃貸に住む猫飼いさんはもちろん、大家さんも必見ですよ。
猫奉公DIYer第一弾は「猫シェルフ」
現在の日本で一般的な賃貸「ワンルーム」は20㎡前後の部屋が多いです。愛する猫になるべくストレスをかけず、快適に暮らしてもらうには上下に動ける工夫をしてあげると良いです。猫は高いところが大好きな動物、20㎡程度でも上下に動けると運動量も増え、ストレス軽減に役立ちます。そこで今回は、お部屋を傷つけることなく気軽に作れる「猫シェルフ」を作ってみようと思います。
用意した材料はこちら
■材料
1. 2×4材 3本
2. パイン集成材 4枚
3. ディアウォール 3個
4. 棚受けブラケット 8個
5. 水性ウレタンニス
■道具
1. 紙ヤスリ(#180番) 2枚
2. 水性用刷毛
3. 軍手
まずは材料の調達
材料調達のために今回お邪魔したのは、コーナン港北センター南店さん。早速、2×4材を発見!
デン!2.4mの材を3本購入します。1本480円。や、安い。「これを組み合わせて“家”が建つのか…」と、妙な感心をしてしまう我々。
続いて、棚板にする木材です。今回は、木目のキレイなパイン材をチョイス。長さが1.2mの木材を2枚購入。1枚1,730円なので、しめて3,460円。見てくれなんて気にしない!という方はもっと安い板でももちろん大丈夫。ちなみにベニヤ板は980円で売っていました。
そして、今回の主役と言えるのがこちらの商品
「ディアウォール」
2×4材の上下にはめ込むだけで、部屋にダメージを与えることなく柱が作れてしまうスグレモノ。
材木をカット
購入した材木をお部屋に合う寸法にカットします。大抵のホームセンターではこうした裁断サービスを行っているので利用すると楽ちんです。最近では通販でも裁断して送ってくれるお店もありますよ。
材料は揃った!実際に制作してみよう!
お邪魔したホームセンターには無料の「セルフ工房」が併設されていて、工具を自由に使うことができます。この工房をお借りして加工をして行きます。
棚受け用の材木の上部両サイドを2×4材の大きさに合わせてカットします。これでちょっとでも部屋を広く無駄なく使おう!という魂胆です。
定規と鉛筆でガイドラインを下書き。
電動ジグソーで裁断します。依頼主の編集女史もお手伝い。女性でも使えます、電動ジグソー!
裁断が済んだところで、寸法と感じを見るため仮組みしてみることに。棚板を互い違いに設置して、猫が上に行けるようにします。位置を決めたら、ブラケットの取付位置を鉛筆でマークします。
マークしたところに、電動ドライバーを使ってビスを打ちます。柱にもビス打ち。この後、ヤスリがけを行うので、ビスは一旦すべて外します。
電動サンダーを使って棚板に紙ヤスリをかけます。これはニスを塗ったとき、キレイに仕上げるためと、角を丸めて猫も人間も怪我をしないようにするために行います。
柱にもサンダーを使って、全体を研磨します。女性でも使えます、電動サンダー!(しつこい。)この後、ニス塗りをする予定でしたが、朝10時から作業を初めて、この時点ですでに午後2時!大幅に予定時間を過ぎてしまい塗装は後日することに。
いよいよ設置。棚を組み立てよう
材木を車に積み込み、依頼人宅へ。編集女史が住むのは、近代的な都内のマンションで、典型的な25㎡ほどのワンルーム。ココに先程制作した猫シェルフを設置して行きますよ。
「うぉ、固い!」と四苦八苦しながら柱を設置。ディアウォールの説明書きには「天井の高さから45㎜差し引いてカットしてください」とあるのですが、40㎜でカットすること推奨です。45㎜だと楽に入るのですが、今回は「猫が乗って動く」という、普通の棚の使い方とはちょっと違うため、ガッチリと固定できるギリギリの長さ40㎜でカットしました。
柱を3本、等間隔に並べます。
棚板にブラケットを装着して行きます。サンダーでヤスリがけしてあるので、板がツルッツルです。肌触り気持ちいい!なんて作業をしていると…お部屋の主、美鈴ちゃん(♀2歳)が、こわごわとベッドの下から登場。
「な、何してるの?あ、あなた達は誰?」
ビスで棚板を柱に取り付けます。
1枚目の取り付け完了。あと3枚を交互に付けます。
全部取り付けて・・・
完成です!!現状は、無塗装のままですがこれはこれで味があって私は結構、好き。さあ!美鈴ちゃん!大人3人がよってたかって、丸一日かけて制作した猫シェルフ、ガッツリ乗っちゃってください!
「あら?出来たの?よいしょっと。」
「んー、今は遠慮しとくにゃ・・・」
ズコー!保護されて間もない美鈴ちゃん、人慣れどころか、場所慣れすらしていないので、この後、ベッドの下に隠れてしまいました。無理強いは禁物、ゆっくり時間をかけて、気が向いたら登ってね、とお部屋を後にしたところ、当日の夜、編集女史からメッセージが。
「美鈴さん、乗りましたー!!」
おお!やった!乗ってる!大成功じゃないですかー!知らない人間(私)がいて、緊張してたんだね、良かった!
制作にはいくらかかったのか?
<今回、掛かった費用はこちら>
・2×4材…1,440円(480円×3)
・パイン集成材…3,460円(1,730円×2)
※長さ120cmの板を半分にカットして4枚に
・ディアウォール…3,840円(1,280円×3)
・棚受けブラケット…3,424円(428円×8)
・紙ヤスリ(#180番)…96円(48円×2)
・軍手…206円
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合計 12,466円(税抜)
(今回は使用しなかった塗装用材料)
・水性ウレタンニス…2,080円
・水性用刷毛…518円
それなりに費用はかかりますが、出来上がる過程も楽しむことができ、イベントとしてオススメです。電動サンダーや電動ジグソーなんて、今回初めて使ったほどの超初心者DIYerの我々でもできましたからね、誰でも出来ます!賃貸にお住まいのあなたもぜひチャレンジしてみてください。猫が大喜びしてくれる姿はプライスレスですよ!
DIYって聞くと難しそうに感じてしまいますが、材料も工程も意外とシンプルでした。
はじめは突如運び込まれた大物の木材に警戒気味の美鈴さんでしたが、気に入ってくれたようで、すぐに恰好の遊び場所になりました!美鈴さんが使いやすいように、棚の間隔や配置を考えて作っただけに、飼い主としても嬉しいですね。
しかも既製品よりお財布に優しいのも、大変うれしいポイントです♪キレイにやすりをかけたおかげで、楽しくなりすぎると棚板の上でツルッと滑ってしまうことが判明。後日、棚板に合わせてシートを貼りました。そのコに合わせて、少しずつ後から手を加えていくのも、DIYの魅力ですね!