りたろうくん(4歳♂)ミニチュアシュナウザー
~出会いについて聞かせてください
実は、まさか犬を飼うことになるとは思っていませんでした。なぜなら、夫は犬が苦手な家庭で育ち、犬といえばイタズラされる、汚されるなどのマイナスイメージが強く、『犬飼いたい』と子どもの成長過程で何度か話題になっても具体的になることがなかったからです。
ところがある日、買い物へ出た先でのこと。別フロアに行った夫が戻らないので探しに行くと、ペットショップのウインドウに張り付く彼を発見。そしてその視線の先には、我が家とは縁がないはずの子犬。
その子は、ちょっと変わっていました。
ちょうどごはんの時間で、ほかの子犬たちは尻尾をちぎれんばかりに振って喜んでいるのに、その子はご飯に心踊る様子もなく、ペタンと座ったままで少しも動かない。明らかに異質なその子の「様子」に夫は釘付けになっていたのです。
数日後、偶然再び同じペットショップを訪ねる機会があり、「実は数日前もこの店来てたんですよ」と店員とのトークが始まると、あの日、夫の目に留まった子犬はまさにあの日に、一度迎えられた飼い主の元から事情があってお店に返されて来た子だったことがわかりました。
『どうしてそんなことに?』
『お迎えされたお家に、ご不幸があったそうなんです…』
どんな事情にせよ、あの子はせっかく迎えられたお家の家族になることなく、モノのようにお店に返されてきた。子犬の気持ちを思うと切なくなり、私の正義感に火がつきました。
“犬嫌いの夫があんなに釘付けになってたんだから、この子はうちに迎えて大丈夫!”そんな根拠のない夫への自信も、りたろうを迎えるに至る原動力となりました。そして…、犬が苦手だったはずの夫はどこへやら。問題なく受け入れてくれ、りたろうとの生活が始まりました。
~りたろうくんの性格や、好きなことはなんですか?
基本、おとなしくて真面目ですが、ちょっと怖がりで慎重です。そして、とっても食いしん坊!
好きなことは、山歩きです。1歳の時、一緒に連れて出かけた登山が大当たり(笑)。それ以来、山に行くと、都会では味わえないけもの道や急斜面、ごつごつした木の根っこや沢を駆け、自然の中で生き生きとした顔をしています。
また一方で、大好きで楽しんでいるのがアジリティです。一緒にオビディエンス (※1)のレッスンを受けているうちにアジリティ(※2)を始め、2017年秋からは競技会に出ています。走り回りながらコマンドをクリアしていくことが、りたろうの性に合っていたようで、ハツラツと取り組んでいます。
~りたろうくんはどんな存在ですか?
りたろうは、大事な家族、3番目の子ども。そして私の大切なバディ(相棒)です。
りたろうを迎えたのは、子育ても終盤に入ってから。子供たちの成長につれて家族共通の時間が減り会話も少なくなっていたのですが、りたろうを迎えた途端に彼が一番の共通の話題となり、家族の会話が増えました。
また、子どもの成長と共に希薄になってきていた地域のネットワークも、りたろうと毎日お散歩に出ることで繋がり始めました。他にも犬を通じてでなければ知り得なかった登山仲間をはじめ、犬との暮らしを楽しむ友人にも出会え、本当にありがたく思っています。
~今後、りたろうくんと一緒に、どんなことをしたいですか?
犬の一生は15年と言われます。りたろうを迎えた時、下の娘が16歳だったので、この年齢が寿命なのかと切ない気持ちになりました。りたろうの為にステキな一生をプロデュースしよう!その時にそう思った気持ちは今も変わりません。
何か特別なことをするというよりも、一緒にお散歩をする、季節を感じる、山や海に出かける、競技会にチャレンジする。りたろうとの日常の中で、沢山の思い出を作っていきたいです。
~りたろうくんへのメッセージをお願いします
りたろうを迎えたことで、私の人生も豊かになりました。我が家の一員になってくれたこと、本当に感謝しています。
アジリティ競技を始めてからは一緒に頑張る大切なバディでもあるりたろう。私にとって最高に大切な存在である君の一生は、ちゃんと引き受けるから、安心して我が家で楽しく暮らしてください。
大好きだよ。りたろう。
◆今回の飼い主さん◆
りたろうママ(東京都)
スキューバダイビングで知り合った夫、社会人と大学生の2人の娘、そして愛犬を加えた5人家族。犬を迎えてからは犬連れ登山をはじめ、犬を通して広がった趣味を楽しんでいます。