超ビビリ犬の元脱糞王子│愛犬エピソード

れんくん(推定3歳♂)MIX


~出会いについて聞かせてください

わたしが大学を卒業するころ、「念願の犬を飼ってみよう」と家族で話がきまり、母が保護団体さんのサイトを見て回っていました。すると、母も私も「この子がいい!」と心惹かれるビビリの雑種犬の記事が。それが、れんとの出会いでした。

れんは、生後3か月(推定)位で広島の保健所に保護され、殺処分寸前のところを東京の保護団体ドッグレスキューさんに引き取られました。下半身が不自由で、ビビリで、すぐお漏らししちゃって、なかなかご縁が繋がらなかった、れん。保護団体さんのサイトに掲載されていた、れんの人を見上げる情けない目が、たまらなく心に響いたんです。

我が家にやってきた初日のれん(写真:ドッグレスキュー)

うちは犬を飼ったことがなかったので、団体さんから譲渡の許可がおりないかもしれないけど、ダメ元で譲渡会に行って里親希望のアンケートに記入しました。そうしたら、数日後にまさかの「OK」が!「犬を飼ったことがないおうちだからこそ」とのことでした。
譲渡会で初めて対面し、抱っこしたときのれんの重みをいまでも覚えています。ビビリですぐ失禁していた子なのに、よく漏らさなかったなあと思います。


~れんくんはどんな性格ですか?

ともかくビビリです。こんなにビビリな子は他にもなかなかいないと思います。引き取って2年目になりますが、いまだに散歩中は尻尾が下がっているし、とくに男の人や子供、自転車がニガテ。
大人しいですが不愛想。留守番させられて家族が帰宅したときも、尻尾を振ってお出迎えなんてしてくれません。ベッドの上でずっと寝そべったまま、1mmも動いた気配がなかったり。

でも、甘えたいときは顔を手でかいたり、鼻をおしつけてきたり、尻尾をぴん!と立てたり、ささやかなアクションで感情を表現してくれます。

そして、遊ぶときは思いっきり遊びます。わたしや母の手を甘噛みしてきたり、ぬいぐるみをくわえて振り回したり、布団のうえでジャンプしたり……
「普段のビビリはどこに行っちゃったの!」というくらい元気です。本当は甘えん坊で、活発な子なんじゃないかなあと思います。


~れんくんの好きなことや得意なことは?

お友達と遊ぶこと。といっても、勝手にお友達のあとを追っかけているのですが(笑)。
走ることも大好きで、お友達のいる公園には毎朝入り浸っています。広島で保護された当時は「下半身不随」と診断され、立ち上がれるのがやっとの状態だっとは思えないくらい。保護団体さんがリハビリしてくれたおかげで、ちょっと走り方がへんで、おしっこもおんなのこ座りだけど、なんにも問題ありません。


~れんくんを迎えて、よかったと思うのはどんなときですか?

わたしはバイオリニストという職業柄、演奏会などで忙しいときは帰りが夜遅くなる日が続きます。くたくたになって帰宅すると、ベッドの上でれんが寝そべったまま、こちらをじーっと見ている。
それで、わたしが「ただいまー」とそばに横たわると、手から顔から足から、ぜんぶ嗅いでくれるんです。しかも一通り嗅いだあと、「どこ行ってきたの?」「ラーメン食ってきただろ」と言わんばかりの眼で見てきます。そのまま「遊んでくれー!」と甘噛みしてくることもあって、そうなると、わたしも疲れが吹っ飛んじゃっていっしょに遊びます。

疲れて帰ってきても自分を待ってくれている子がいる。しかも、そこに言葉はいらないし、においや目や、気配でお互いに通じるものがある。
人間とは違うコミュニケーションを感じるとき、「ああ、れんが来てくれてよかった」と思います。


~今後、れんくんと一緒に、どんなことをしたいですか?

もっともっと、れんがいろんなことを楽しいと感じたり、好きだと思うことが増えたりしたらいい。
「怖い」と思うことも少しずつ減っていったらいい。そう思います。
そのために、ビビリなのは百も承知で、あっちこっち連れまわしてあげたいです。飼い主もついでに旅行出来て一石二鳥。
犬連れ可・2泊3日の旅とかしてみたいですね!


~れんくんへのメッセージをお願いします

毎日少しずつ、れんの成長がわかることが幸せです。

犬として、少しでも長く、幸せに生きてください。
れんが幸せならお姉ちゃんも幸せです。


◆今回の飼い主さん◆

加藤綾子さん(東京都・ヴァイオリニスト)

物心ついたころから犬が大好きで、ずっと飼いたいと言っていました。れんとは、大学院進学直前、ようやくつながった大事なご縁です。ゆくゆくは保護犬活動のボランティア・コンサートも開催できるようになりたいです。

▶   ブログ/『脱糞王子』と呼ばれていた元・保護犬が我が家の一員になるまでの話。
▶   れんくんのTwitter  @renren_lv
▶   飼い主さんのTwitter  @akvnimp
▶   公式サイト  「平成カトグラシー」


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PetLIVES編集部

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