NY発 ペットライフ通信 〔Vol.1〕 ダウンタウンの犬たち③

  • シェア 120
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ペットライブス322

(1) (2)(3)

ペットライブス31

ワシントンスクエアパークは、ダウンタウンの憩いの場所

 

グリニッジビレッジにあるワシントンスクエアパークは、夏になると音楽やダンス、アートなどのパフォーマンスをする人たちで賑わっています。犬と一緒にピクニックや散歩をする人たちもちらほら。

ペットライブス322 犬を連れて芝生でのんびり

 ペットライブス33

2匹のビーグル犬をフォスター(ボランティアで一時預かること)中のエリザベスさん。
「飼い犬ともすっかり仲良しで、別れがつらくなりそう」

 

この公園には、小型犬用のドッグランと、どんなサイズの犬でもOKのドッグランがあります。この日は、広いドッグランの方にお邪魔して、飼い主さんたちとおしゃべりしました。

ペットライブス34

 

 

虐待を受けていたアシーナ

金融関係の仕事に就くスーザンさんは、ルーシーとアシーナ(ともに3歳)を連れて、朝と夕方には必ずこのドッグランに来ています。アニマルレスキューグループ「Last Chance Animal Rescue」から2匹を引き取って4カ月。この団体は、前編でもお話しした、殺処分を行うキルシェルターから犬猫を保護する団体で、ラストチャンスという名前に、最後の希望を彼らに与えたいという願いが込められている気がします。

ペットライブス35

「週末にはこの子たちとビーチに行くのよ」と、スーザンさん

この2匹は同い年とはいえ、性格は全く違うそうで、ルーシーは人なつっこいおてんば娘。ところが、「アシーナは男嫌いで、警戒心が強くて大変だったの。前の飼い主が男性で、虐待を受けていたんだと思う。最初は私にも絶対触らせてくれなかった」とスーザンさんは暗い顔。虐待されたり捨てられてシェルターに送られた動物たちは、つらい経験がトラウマになって、なかなか新しい飼い主に心を開くことができません。「でも根気よく話しかけたりして愛情を示すうちに、ようやくなでさせてくれるようになって、やっと最近私を信頼してくれるようになった気がする」とスーザンさんは、にっこり。「2ベッドルームのアパート暮らしだけど、1ベッドルームは彼女たちの部屋よ」と、もうメロメロの様子。やさしい飼い主さんに出会えて、本当によかった。

ペットライブス36 元気に走り回るルーシーとアシーナ

 

飼い主はドッグランナー

パグの兄弟、カイザー(7歳)とビリー(10歳)の飼い主は、イーストビレッジ在住のサラさん。もともとカリフォルニアに住む母親が飼っていましたが、「この子たちは暑さに弱いので、西海岸よりこっちのほうが暮らしやすいと思って連れてきた」そうです。

ペットライブス37

カイザーとビリー

 サラさんの職業は、ドッグウォーカー&ドッグランナー。「犬が大好きで、それが高じて仕事になってしまったの。毎日犬たちに囲まれて、最高の仕事」と笑顔。

ドッグランナーは、犬と一緒に街をジョギングする仕事で、散歩よりも運動量が多いので、太り過ぎの犬や攻撃的な犬のトレーニング用などに人気なのだそうです。サラさんのように個人でやっている人もいれば、「Running Paws」のような、ランニングサービスを行っている会社から派遣されるドッグランナーもいます。

職業柄、サラさんの生活はペット第一。毎日朝と夕方にこのドッグランで遊ばせる以外にも、1、2回散歩に連れて行っているそうで、「この子たちにはそれだけの散歩が必要だから」と、運動量も計算しているそうです。「おかげで、犬も私もすごく健康で、今まで一度も病気になったことがないわ」と話していました。

ペットライブス38

顔見知りもたくさんいて、ペット相談にものっているサラさん

 

ドッグショーを目指して

けがでもしたのか、耳に包帯を巻いて走り回っている犬がいます。「いや、これはけがじゃないよ」と笑いながら説明してくれる、NPO団体勤務のデイビスさん。「American Kennel Club」が主催するドッグショーに、ドーベルマンのフィービーを参加させるため、チャンピオンドッグを目指してここで毎日トレーニング中です。

ペットライブス39

ドーベルマンのフィービーは10カ月の女の子

 

ドッグショーに出場する犬種には外見にスタンダードの設定があり、ドーベルマンは耳がまっすぐ立っていることが必須なので、子犬の時に耳を短く切り、1カ月に1回テープを巻き直しながら、6カ月間テープを巻いておくそうです。案の定、尻尾も短く切られていました。

勝手に耳を切られてテープを巻かれた犬の姿は、あまり気持ちのいいものではありません。でも、手入れの行き届いた健康そうなフィービーは、デイビスさんの言うことをきちんと守る、とても頭のいい子で、ドッグランを元気に走り回る姿を見ていると、なんとも複雑な気持ちになりました。

ペットライブス40

「歩け」「走れ」と行った基本的なトレーニングからスタート

 

ひとつだけ言えるのは、ペットの数だけストーリーがあるということ。飼い主のみなさんが、ペットと一緒にしあわせなストーリーを作っていって欲しいなと思いました。

 

 次回も乞うご期待!

 

 

木元 裕子

フリーライター&イラストレーター 木元裕子

ニューヨーク在住。日本ではTVCMのプランナーだったが、永住権が当たったので、ネコ連れでニューヨークへ。現在は2代目のネコ、サバ(10歳)とグリニッジビレッジで暮らしている。ニューヨークの日系フリーマガジンや日本の雑誌に執筆。イラストレーターでもある。

▶HP:Yuko Kimotoのホームページ

 

「NY発ペットライフ通信」をもっと読む

ペットライブス322

この記事が気に入ったら
フォローしてね!