9月6日は「黒の日」。
黒染めをPRし、黒紋服や黒留袖の普及を図る日だそうです。
黒といえば、黒い毛の犬や猫は、世間でどのように見られているのでしょうか?欧米では、一般に黒は不吉な色とされ、保護施設でも黒犬や黒猫は人気がなく、なかなか譲渡が進まないのだとか。アメリカでは、こうした偏見を無くし、黒犬が幸せに暮らせる世界を願って、10月1日を「National Black Dog Day」に制定しているそうです。
黒猫も、中世ヨーロッパでは魔女の使いと考えられ、魔女狩りとともに多くの黒猫が虐殺された歴史があり、その不吉なイメージを今も引きずっているようです。
一方、日本では、黒犬はともかく黒猫は縁起がいいとされ、黒い招き猫は魔除け・厄除けとされてきました。そして、現存する最古の猫飼い日記といわれる、宇多天皇の『寛平御記』の889年の史料に登場するのも、黒猫。「その毛色は類いまれで、他の猫がぼやけた灰黒猫なのに比べ、この猫は墨のように真っ黒で、まことに愛おしい」と、愛猫の黒猫がいかに美しく優れているかを、あらん限りの言葉を尽くして称えています。
どうか世界中の黒犬さん、黒猫さんに幸多かれ。