非常袋の用意など、室内でできる防災への備えは整いました。あとやるべきは、猫を連れての避難訓練!夏のある日、実行してみました。
持っていくのは、以下のモノ。
猫3匹(笑)。第一優先!
3匹の猫を入れるキャリーバッグ。洗濯ネットとハーネスも一緒に用意。
通院や非常用に!猫用リュック型3Wayキャリーバッグ 耐荷重6kg迄 (ネイビー)
Moregem ペットキャリーバッグ 犬 猫用キャリー
(左)メインの非常袋。(右)余裕があったときに持ち出す、サブの非常袋。
3匹をキャリーへ
まずは3匹の猫を洗濯ネットに入れ、キャリーバッグの中へ入れてみます。
ちゃー坊、確保!
まこ、確保!
ちび、大暴れ・・・(汗)
1匹目(ちゃー坊)、2匹目(まこ)まではスムーズにできたのですが、3匹目のちびは癇癪持ちのため、だいぶ手こずりました。もっと大きな洗濯ネットを用意するべきだった! ちびに引っかかれたりしてケガをしたら、避難がさらに大変になってしまう。
でもこれも、やってみなければわからなかったことです。
「1人1匹」の原則からハミ出ている我が家
ペットとの同行避難は、犬であれ猫であれ、「1人1匹」が原則だそう。
猫や小型犬の場合はキャリーに入れて避難するので、1人が抱えられる重さに限界がありますし、中~大型犬をリード付きで歩かせる場合も、ふだんより注意力が必要なため、「1人1匹」が原則なのでしょう。
我が家は、人間2人に対して猫が3匹。すでに「1人1匹」の原則からハミ出しています(汗)。さらに2人とも家にいるとは限らず、1人の場合は、3匹を1人で抱えて避難しなければなりません。
私1人のときは、こうなります。
猫3匹+非常袋を抱えた図。総重量18kg!
背中にキャリー1つ、斜め掛けのキャリーを左右に1つずつ。非常袋のリュックは背中ではなく前に抱えることでやっと持てました。総重量18kg! 1人が持ち出す荷物の重量は6~8kgが目安と言われているので、だいぶオーバーしています。これで本当に歩けるのか・・・・・・。
外に出ようとして、失敗に気づきました! この状態で家の中の階段を降りるのは危険。転げ落ちてしまうかもしれません。玄関先までキャリーや非常袋を運んだあと、抱えるべきということがわかりました。
自転車や台車を使っての避難は?
1人で同行避難する場合、ママチャリを使って移動するのもいいかな、と考えていました。自転車は車が通れない道も通ることができるし、避難生活にも役立ちそうです。 荷台にキャリーなどを固定するために、フック付きのゴム紐を購入することに決定。
ちなみに、都内で大地震が発生した場合、自転車を含め車両の通行が禁止になるところが出てきます。でも、自転車は緊急交通路以外なら通行可とのこと。私が決めた避難所までは自転車で行っても大丈夫、ということのようです。
▶【警視庁ホームページ】 大震災発生時の交通規制
台車を使っての移動もシミュレーション。荷物をたくさん運べそうですが、道路に亀裂がある場合などは、自転車での移動のほうがスムーズかも。猫たちへの振動もひどそうです。
避難所まで行ってみよう!
まずは自宅そばの避難所をネットで確認。 災害が起きて、夫婦別々にいた際は、近所の公園で集合することに決定。さらに、「公園内の○○のところ」と、細かい場所まで決めました。
2人とも家にいた場合は、サブの非常袋まで余裕で持ち出すことが可能です。今回は避難所まで2人で行ってみます。
家の前にある電柱。地震が起きたら、これが倒れるかもしれないとゾワッ。 周囲に高い建物や古い建物はないかをチェックしながら歩いてみます。
すぐそばには高速道路が。目指す避難所は高速道路沿いですが、高速道路沿いを歩くと車の通行も多いし、高速道路自体が崩れている危険もあるので、1本隣りの静かな道を行くことにします。
道沿いに消火器を発見! ふだん気にしてないけど、よく見るとあちこちにあるんですね。
避難所である公園にもうすぐ到着~。家からは5分足らず。道路がぐちゃぐちゃになっていると、この5分の道のりが遠くなるんだろうな・・・・・・。
公園には電話ボックスが。最近全然使っていませんが、非常時は携帯電話が使えなくなることは、東日本大震災で経験済み。公衆電話が使えるように、非常袋には小銭を用意しました。
2人一緒にいないときに被災したら、災害伝言ダイヤルと、遠くの知人を介して連絡を取り合うことを夫と確認。
公園内にある自動販売機は、「災害救援ベンダー」!
災害救援ベンダーとは、災害時に停電になった場合、非常電源に切り替わり、中にある商品を無料で提供してくれるもの。管理者の操作が必要ですが、1台あたり最大で約500本の商品提供が可能といいますから、頼もしいです。こういった自動販売機は最近増えているよう。ジュースやお茶だけでなく、水も入っていたので、猫にあげられるかな。
これで避難訓練は終了。とりあえずやってみたことで、よりリアルにシミュレーションできた気がします。何も経験していないよりは、イザというとき、落ち着いて行動できそう。
猫たちもお疲れでした!
人と動物の防災を考えるNPO法人アナイス
代表 平井潤子さんからのアドバイスご家族で避難訓練をする際に猫を怖がらせないように、キャリーバッグの中には猫と同じ重さに調節した水入りペットボトルなどを入れ、猫と避難用品とを避難所まで運ぶ大変さを体験してみるのでも良いと思います。
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