【猫の専門医がアドバイス】病院嫌いの猫を病院に連れていくコツ。猫に健康診断が必要なワケ|春山貴志先生(猫の病院シュシュ)

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猫の飼い主さん、愛猫は定期的に健康診を受けていますか? うちのコは病院が大の苦手、病気でもないのに病院なんてとてもとても・・・という人も多いかもしれませんね。でも、病院嫌いの猫だからこそ余計に健康診断は大切なんです。

今回は、猫の病院シュシュ 院長の春山貴志先生に、なぜ猫に健康診断が大事なのか、また病院嫌いの猫を病院に連れ行くテクニックについてもお聞きしました。

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【取材協力獣医師】
猫の病院シュシュ(東京都江戸川区)
院長 春山貴志先生

北海道大学獣医学部卒。動物に優しく、動物が本来持っている自然治癒力を高めていけるような治療をモットーに、飼い主と動物たちとの信頼関係作りに努めている。ISFM(国際猫医学会)所属。監修著書「もっと猫に言いたいたくさんのこと」(池田書店)。愛猫のフーコちゃんと。

 

 

猫に「健康診断」は、なぜ必要?

「犬に比べて、猫は痛みをあまり訴えず、ギリギリにならないと飼い主さんが気づくような症状を現しません」。だから、元気そうに見えても、健康診断を受けて状態を把握してあげることが、とても大切なんだそうです。若いときから健康診断を受けて、そのコの健康なときの数値を把握しておけば、異常が出たときに発見しやすくなるのもメリットです。

健康診断の頻度は、「若い猫で年1回、高齢になれば半年に1回程度をめやすに」とのこと。えっ、そんなに?と思うかもしれませんが、猫は人の4~5倍の速度で年をとります。「年1回でも、人で言えば4年に1回ぐらいのペースです」と春山先生。なるほど、少ないぐらいですよね。

健康診断のメニューは、「便検査」と「身体検査」という基本的なものから、「尿検査」「血液検査」「レントゲン検査」「エコー検査」なども含む本格的なものまで。もちろん、すべて行うのが理想ですが、猫にもストレスがかかるし、飼い主さんにも経済的な負担がかかります。「レントゲンやエコーなどは毎回必ずではなく、猫の健康状態に応じて行えばいいのではないでしょうか」とのこと。

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 猫の病院ShuShuの「ニャンちゃんドック」は、レベル別に4段階。

 

シニア猫には、「尿検査」と「血液検査」が必須

逆に、「7歳以上になったら、必ず受けてほしいのが尿検査と血液検査です」。シニア猫には腎臓の悪いコが非常に多く、「慢性腎臓病」の最初に現れる症状が、おしっこが薄くなること。

もっとも、尿検査でおしっこが薄くなる症状が出たときには、すでに腎機能の2/3以上が、さらに血液検査で異常が現れるのは、腎機能の3/4以上が失われてからだそうです。これでは検査をしても、手遅れではないかと不安になるのですが・・・。春山先生によれば、「むしろ見つかってよかったね、だと思います。今後、腎臓に負担をかけないようにケアしていけば、長く持たせていくこともできますから」。

元気そうに見えていても、来院する10歳以上の猫の多くは、おしっこが薄くなっているそうです。腎臓の病気以外にも、シニア猫に多い病気として、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される「甲状腺機能亢進症」や、歯周病や口内炎などの「口内トラブル」があります。甲状腺機能亢進症は、初期には食欲も増進し元気そうに見えるため飼い主さんが見過ごしやすく、口内トラブルは猫が口を触られるのを嫌がるため、これまた手当てが遅れがち。こんな猫だからこそ、健康診断が大切なんですね。

 

病院嫌いの猫は、こうして病院に連れて行こう!

そうは言っても、病院に連れて行こうとすれば大暴れ、病院では脱走してつかまらない。そんな愛猫をどうすれば無事に受診させられるのでしょうか? 春山先生に相談すると、「まず道具を揃えてください」とのこと。先生おすすめのポイントをまとめてみました。

暴れる猫は、可能ならば洗濯ネットに入れて、さらにキャリーに入れましょう。

上部が開けられるタイプのキャリーが、病院での使い勝手がバツグン。また、恐怖から粗相をする猫もいるので、掃除のしやすいプラスチック製がおすすめです。

▼春山先生おすすめのキャリー。天面と前面が開くタイプなので、猫ちゃんの出し入れが簡単に。

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●キャリーは普段から猫の生活圏内に置いて、中にベッドを置いたり、そこでおやつを与えたりして、お気に入りの場所にしておくこと。通院のときだけ使用していると、キャリーを出しただけで逃げ出すようになります。

臆病な猫は外が見えない方がいいので、キャリーカバーや普段使っているタオルなどでキャリーを覆ってください

猫の心を落ち着かせるフェロモン製剤があります。すべての猫に有効というわけではありませんが、キャリー内にスプレーしておくことも。

▼春山先生の病院の待合室にも使われている、猫のフェロモン製品「フェリウェイ」。

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診察中に飼い主さんが慌てて「○○ちゃん、大丈夫?」と甲高い声で騒ぐと、それが猫に伝染してさらに落ち着かなくなってしまいます。愛猫に声をかけるときは、普段と同じ落ち着いたトーンで

 

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